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どるとるの部屋


[7279] 365日の砂時計
詩人:どるとる [投票][編集]


季節は移ろいゆくもので
変わらないものなど 探すことのほうが難しい

幸せだとか 希望だとかにすがって
生きていくのも いいけれど

痛みを知らないままじゃ 心許ないだろう

家族の笑い声や つないだ手のあたたかさに
愛を 思ってしまうのは なぜだろう

僕に与えられたのは 片道だけの切符みたいな運命の時を刻む砂時計

わずか数十年しかないこの 短い生涯の中でどれだけの人を愛すことができるだろう

いくつもの出会いと別れを繰り返して その先で出会う生涯を誓いあう人と どんな人生を送れるだろう

言葉はとても頼りないもので
約束を交わしたことさえも忘れてしまう

絡まった糸みたいに ほどけないつながりを愛と呼ぶなら

それもまた 間違っちゃいないだろう

見えるものより 見えないもののほうが
大切なものは いくらでもあるんだよ

たとえば1年365日の時間で 砂時計がリセットされるなら
新しく刻まれる時間をどう過ごそうかな

笑ったり泣いたりするのも とても楽しいけれど 人を愛する喜びの隣にある痛みにもしっかり目を配ろう

すべてをわかりあえるわけもなく すべてをゆるしあえるわけもない僕と君の物語は続いていく

ささいなすれ違いも 小さな 心の葛藤も
見逃さずにいるにはちょっと無理があるので
たまには 見て見ぬふりをしてしまうよ
でも 聞いて 僕は君を 愛してるから
明日も 君のことだけ見ているよ

この先に待つ明日がどんな明日でも
僕は君だけを 愛するそれだけのために存在しよう

僕に与えられたのは 片道だけの切符みたいな運命の時を刻む砂時計

わずか数十年しかないこの 短い生涯の中でどれだけの人を愛すことができるだろう

いくつもの出会いと別れを繰り返して その先で出会う生涯を誓いあう人と どんな人生を送れるだろう。

2016/01/23 (Sat)

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