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どるとるの部屋


[7768] 運命線
詩人:どるとる [投票][編集]


ふれたそばからすぐに消えてしまう
ぼんやりとしたぬくもりを忘れない

手のひらに走る いくつもの道を
辿っていって 出会う線と線の交わり

定められたように出会う二人
それを運命と呼ぶなら偶然なんて

ひとつもないよって言ったそばから
不安になるその心のせいで眠れない

物語を少し 脱線してたどる獣道
レールの上を歩く退屈を捨てたのに

ぬかるんだ道に うまく先に進めず
何かにつけて 互いを責めるようになった

たちきるように 離れた二つの線
途切れた僕らは 行く宛をなくした

運命なんて 言葉に頼るのは大概にして
なんとなくでも 決めた道を行くよ

いつまで まともに生きて行けるだろう
明日は笑えるかな
あらゆる不安の中で 生まれる 小さな迷いは
あなたと僕の世界を確かに つなげてる

定められたように出会う二人
それを運命と呼ぶなら偶然なんて

ひとつもないよって言ったそばから
不安になるその心のせいで眠れない。

2016/05/04 (Wed)

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