詩人:どるとる | [投票][編集] |
ありふれた毎日の 片隅に踞る思い
ふれたそばから冷えていく指先
うまく言葉にできない気持ちが
胸の中で渦を巻いている
駅前の 色褪せたベンチに座る孤独
寂しくないよ 強がって出した声
ふいに吹いた風に 笑われたよ
見上げた空は もう黄昏ている
日が長くなって 夜が遠くなった
あなたは優しくて泣きそうになる
時計が三周ばかりすると
人だかりも消えて静寂がやってくる
目を静かに 閉じて広げる箱庭
明けることのない夜がここにある
駅前の 色褪せたベンチに座る孤独
寂しくないよ 強がって出した声
ふいに吹いた風に 笑われたよ
見上げた空は もう黄昏ている。