詩人:どるとる | [投票][編集] |
流れる景色が 電車の窓に映る
まるで本を読むように移ろう
時計なんて 持って行ってやらないよ
時間になんて 縛られるつもりはないんだ
群れからはぐれた鳥のように宛もなく
知らない駅までの切符を買って
どこか遠い場所まで逃避行だ
昔のJRのキャッチフレーズを思い出す
「そうだ 〇〇に行こう」
確かそんなんだったよなあ
心を友達にして旅に出よう
時間からはみ出したっていい
レールから 外れたっていい
世界の果てへでも行こうかなあ
どこか遠くまで 風にさそわれて
君が送ってきた絵はがきにある景色
今度休みがとれたらそこに行こう
山々を抜けて トンネルをくぐれば
雲のレール空と海の境が曖昧なライン
旅立ちの 一歩目は不安になるだろう
それでも同じだけ期待もひとしお
これから どんな明日が待っているだろう
流れ星よりも 早く飛び乗った 電車
夢が現実になったような気がするよ
少しだけ 久しぶりに浮わついた気分
心と手をつないで 旅に出よう
仕事なんか 後回しでいい
今しか出来ないことをするんだ
夜を一足で飛び越えて 着地も決まった
このまま二人 幻になろう
地図にさえ 記されてない 場所に今から行くよ
地図は 二人で 作ってゆくんだよ
少しだけ 遠回りな作業だ
準備はいいかい?引き返せないよ
心を友達にして旅に出よう
時間からはみ出したっていい
レールから 外れたっていい
世界の果てへでも行こうかなあ
どこか遠くまで 風にさそわれて
空を旅するあの雲にあこがれて。