詩人:どるとる | [投票][編集] |
急かされるように目覚めた旅立ちの朝
君は今日新しい一歩を踏み出すんだ
鞄には夢とロマンとあと何を詰め込めばいいだろう
とりあえず持つものは持った
券売機で切符を買って ホームで電車を待つ間
一連のそのありふれた動作がなんだか 微笑ましいの
これからいろんなことが始まってく
それは出会いと別れのサービスデイ
ここであなたとはお別れさ
さよならはあまりにも悲しいから
また会おうねって叶わない約束をした
でもいつの日か会えるといいなあ
今日と同じ笑顔と晴れた青い空の下で
傘は持ったかい?急な雨に備えなさい
心配性のあなたは いつもそう言うんだ
今はうざったい優しさも 離れたなら懐かしくなる
不味い あなたの料理の味も 懐かしくなるかな
イメージを翼に変えて 思い出をさかのぼってゆく
今日と同じ日付と曜日に僕は どんな気持ちでいたかな
その時の気持ちを思い出してみよう
また新しい気持ちで生きるために
譜面に並んだ音符をなぞって奏でる
ばらばらのメロディはひとつになる
東京行きの電車に乗り込む僕の背中は
今より 曲がっていなかったはずだ
しゃんと伸ばした背筋は空を見上げてた
暮れていく 空の色はやがて オレンジに染まって
見上げると 切なくて 悲しくなるだろう
でも 僕にはその色は悲しいだけじゃないんだ
だって 僕の思い出を空は見ていてくれたから
見上げる度 思い出すあの日と変わらない空
ここであなたとはお別れさ
さよならはあまりにも悲しいから
また会おうねって叶わない約束をした
でもいつの日か会えるといいなあ
今日と同じ笑顔と晴れた青い空の下で
ここにあったはずのなくした僕の心に。