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どるとるの部屋


[8028] 終電
詩人:どるとる [投票][編集]


ただ順調に流れていく日々を
退屈に思うのは贅沢なことだろうか

今日もまた 残業で終電近くで帰る
シート席に座ったらそのまま夢の中

誰かが誰かを思う気持ちでさえも僕にはまるで縁のないもののように思える

ただのつまらない寂しさや悲しさが
涙になって浮かんでは消えていく

今の季節が何かも知らないまま
死んでいくのもまた幸せと笑った

「旅のラゴス」を読みながら旅をしたい
銀河鉄道ならば 機械の体を探すのに

目と鼻の先にある光は いつも僕を照らして悲しみから守ってる

小説の前書きのような歌を歌うよ
説明もなく ただやって来る感傷に浸る

お前は引っ込んでろって 押し込めたのは
いつぞや 捨てたはずの ジャンク品の心

舞い戻ったのか 僕の心はまた弱音を吐く
無理やり強がるよりはいいと 笑った

小説を 数ページ読んだあたりで
悟れるような物語なら 今すぐ窓から
飛び降りて 星になる

ただのつまらない寂しさや悲しさが
涙になって浮かんでは消えていく

今の季節が何かも知らないまま
死んでいくのもまた幸せと笑った。

2016/07/08 (Fri)

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