詩人:どるとる | [投票][編集] |
廃線になったレールを辿って歩く
見えない地図を片手に旅人の真似をして
夜明けまえの町並みはまだ静まり返って
路地裏の野良猫も今目覚めたばかりだよ
好きな色に染まって
好きな形に変わって
イメージを 追いかけていく
記された足跡を 辿るように
高いビルの屋上から 助走もつけずに飛び立った 風をつかんで空に舞い上がる
滑空していく 小さなその体で くるりと旋回して
まだ夜明けの来ない町並みを 眺めのいい場所から見下ろしてるスワロー
何か笑えるような話を探して歩く
夏が塗り替えた 町並みはパステルカラー
目を閉じたまま描いた 光の閃光が
闇を照らせば そこに生まれる太陽
日はまた昇って
そしてまた 沈んで
繰り返す破壊と再生
一歩踏み出せば一秒先だって未来だ
時計の終わりを目指して走る グッバイ ハロー 同じ台詞をまた型通りに
卵を割り落とせば そこに黄身と白身が生まれるように
夜と朝はいつも同じ世界の出来事なのに背中あわせで 向き合うことはない
何が言いたいのだろう 僕はただ歌う
この心が 求めるままに 宛もなく
高いビルの屋上から 助走もつけずに飛び立った 風をつかんで空に舞い上がる
滑空していく 小さなその体で くるりと旋回して
まだ夜明けの来ない町並みを 眺めのいい場所から見下ろしてるスワロー。