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どるとるの部屋


[8040] 旅立ち
詩人:どるとる [投票][編集]


どこに行くのか 宛もなく 続く旅さ
名前もない 感情に突き動かされている

飛び乗った汽車の 行き先も知らずに
風に名前がないように 明日は闇の中

大事そうに握りしめた気持ち
汽笛が鳴る 待ってはくれない
時計は 戻らず進むだけだ

冷たい雨を避けながら走る 走る
滑走路やレールなんて要らない

心に薪をくべて 燃えろ 燃えろ
運命された 旅がまた始まる

君がくれた自由へのチケット
永遠を旅する 旅人となれという

おかしな 車掌が腕章をなおすよ
ウェイターは硝子の優しい女の子

言葉にできなかった思い
遠い銀河に置いてきたよ
ここからまたあなたに会いに行く

旅立とうと思ったら何度でも
僕は旅人になって 君に会いに行くよ

退廃した町を あとにして 見下ろす
愛をくれた人はそっと目を閉じた

旅立ちを決めたときから 旅人ではなく

生まれたときから 僕は旅人なのだろう

ふいに生まれる 感情が僕を駆り立てる

あの日もらった唇が僕を宇宙に誘う

冷たい雨を避けながら走る 走る
滑走路やレールなんて要らない

心に薪をくべて 燃えろ 燃えろ
運命された 旅がまた始まる。

2016/07/11 (Mon)

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