ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > アンブレラ

どるとるの部屋


[8041] アンブレラ
詩人:どるとる [投票][編集]


この世界が たとえばばかでかい
キャンバスなら 何をそこに描こうか

悲しみを描いた人がいる 喜びを描いた人がいる

コインに裏と表があるように
表だけを描くことはできないよ
だから生まれる 光と影

どしゃ降り雨がこの町を濡らすとき
傘を差し出してくれる 人がどれだけいるかな
自分のことだけ考えて生きれたなら楽だろう
でも 誰かのことを思いやれたなら
きっと 大切なことに気づけるだろう
僕は 面倒くさくても誰かのために生きたい

人混みの中に 光輝くもの見つけたよ
宝石なんかよりずっと価値のある光を

愛を知れば憎しみも知ってしまう
避けられない 出会い

僕は 間違ってるかな
それとも正しいのかな
信じるものだけを信じるだけ

立ち止まっている君に 道を指し示してくれるのは
いつでも 誰かの優しさだろう
ちょっとぶっきらぼうかもしれない
でも多目に見てあげて その優しさは不器用なあなたの 精一杯の愛情表現
ありがとうくらいは言ってやるかな
たまには あなたに華を持たせてやるよ

寂しそうに駅の改札のそば
立て掛けられた傘が誰かを待っているように見えた
その日僕は 泣いて帰った
その傘の 気持ちになってしまったから

どしゃ降り雨がこの町を濡らすとき
傘を差し出してくれる 人がどれだけいるかな
自分のことだけ考えて生きれたなら楽だろう
でも 誰かのことを思いやれたなら
きっと 大切なことに気づけるだろう
僕は 面倒くさくても誰かのために生きたい

君に 生きていることは 楽しいことだと
気づかせてあげたい
悲しむ 暇もないくらいに笑わせたいのさ。

2016/07/11 (Mon)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -