詩人:どるとる | [投票][編集] |
渚を走る 海風
コンパスは南を指す
小さな車に乗って
好奇心を走らせよう
君はどこを目指しているの?
それは心だけが知ってるんだ
空と海の青が混ざりあって
その境目を曖昧にする
ドーナツうかべた空
書きかけの絵日記
どこに続いてるのかもわからない道
そのすべてが ただただ眩しかった
学校の屋上 突き刺すような陽射し
プールに飛び込んで
50メートルを制覇
小さな 僕の決意は揺るがない
一人で旅立つ 電車に飛び乗って
太陽を一抱えにして夏をひとりじめ
心まで空と同じ色に染まってく
下ろし立ての自転車
坂道を一気に駆け降りる
話題は尽きなさそうな夏休み
あの頃のすべてが今でも眩しい
大人になって 手にしたもの
そのかわりに 失ったもの
その一つ一つが その人を形作る
だから何を失っても 何を得ても
僕は 無駄だなんて思わないよ
今のすべてが 例外なく僕のすべてだ
空と海の青が混ざりあって
その境目を曖昧にする
ドーナツうかべた空
書きかけの絵日記
どこに続いてるのかもわからない道
そのすべてが ただただ眩しかった。