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どるとるの部屋


[8118] ホワイトアウト
詩人:どるとる [投票][編集]


小雪混じりの 空 白く染まってく
街並みを 眺めながら 季節は過ぎてく

本のページをめくるように
繰り返す 昨日と同じような今日を

少しずつ僕の手から離れていく
君の温もりを 僕は覚えているから

君にはただのさよならでも
僕には少し 意味合いが違うよ

溢れそうなほどの思い出がある
本棚にしまわれた大小様々な本

君と見たもの あるいは聞いたもの
一つ一つ思い出しながら 記憶をたどる

君の温もりを失った僕の右手は
寒さですぐに冷えてしまうだろう

この手にはもう取り戻せない
温もりは僕のものじゃないから

白さに 埋もれてく
刻んだ足跡さえも
もう見えないよ
君のあの笑顔
思い出を 濡らすのは どんな色した涙だろう
僕は どうしようもなくなって
自分を 自分で抱きしめた

少しずつ僕の手から離れていく
君の温もりを 僕は覚えているから

君にはただのさよならでも
僕には少し 意味合いが違うよ

君の温もりを失った僕の右手は
寒さですぐに冷えてしまうだろう

この手にはもう取り戻せない
温もりは僕のものじゃないから

つい昨日までは 僕のものだった
温もりで 今君は 誰をあたためているのだろう。

2016/07/30 (Sat)

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