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どるとるの部屋


[8121] 代弁者
詩人:どるとる [投票][編集]


花はとても妬ましい
生まれたその時から
きれいだから

苦労なんて してなさそうな
花だってさ 知らないだけでさ
何かしらの苦労を 背負ってるんだよ

道端に 咲いた名前も知らない花を
見くびってたよと 謝ってみる

どれだけ頑張っても
たとえば頑張らなくても
与えられるものは等しく同じで
喜びと悲しみで 大差なんてないんだと
最近になって僕はやっと思うのです
僕とあなたでは 生きてきた環境や
歩いてきた 道さえ違うので
それを知らないから 何も言えない
せいぜいわかったように知ったかぶりをするだけ

誰もが言う自分とは
どうすれば自分で
何が自分じゃない?

たとえば障害を持って生まれた子供を
持った親の気持ちなんて僕にはわからない
でも本当はわかってはいけないことだ

どうしようもない「運命」だとしたら
それを受け入れる強さは僕にあるかな

君の気持ちなんて 胸に手をあてても
わかりゃしないけどそれでもわかりたい
そう思う 気持ちが人を理解するんだよ
長い時間をかけて その人の良さや悪さを
癖なんかを知って 嫌いになっては
都合よく好きになったりして
その人が心許せる人の一人になりたくて
本当はわからなくてもわかったように見せかけることも愛だ

同じ椅子に 座って
同じ机に 向かいあって
同じ 食事をしてる

でも 違う人だから
好き嫌いがある
だからそんなときは
その違いを 愛してやるんだよ
それこそが あなたの持つ 僕にはない 特別

どれだけ頑張っても
たとえば頑張らなくても
与えられるものは等しく同じで
喜びと悲しみで 大差なんてないんだと
最近になって僕はやっと思うのです
僕とあなたでは 生きてきた環境や
歩いてきた 道さえ違うので
それを知らないから 何も言えない
せいぜいわかったように知ったかぶりをするだけ。

2016/07/31 (Sun)

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