詩人:どるとる | [投票][編集] |
モルタルの廊下
ひび割れた窓
誰かが書いた
習字が貼ってある
下駄箱は もの静かで
何も語らず たたずむ
青春は ぼやけてる
闇のビロードに
隠された 傷痕
手首に走るのは
助けてと 言えない
あなたの SOS
心が口より先に
何かを叫んでる
教室に並んだ机
土気色したカーテン
実態を見せない
隠れた 悪魔の手
青春はいつも影を抱いて立っている
こんなに空は晴れているのに
君は泣きながら 生きている
ハンカチを差し出した僕に
余計なことはしてくれるなと
君はハンカチをはたき落として悲しいくせに 強がったね
この世界には 泣いてしまうくらい
優しい 優しい人がいるんだ
なぜだろう 人を苦しめるために
頭を使う人がいる
理由なき殺戮は繰り返される
私とあなたが愛を育む同じ星の地上で
青春は ぼやけてる
闇のビロードに
隠された 傷痕
手首に走るのは
助けてと 言えない
あなたの SOS
心が口より先に
何かを叫んでる。