ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 運命の人

どるとるの部屋


[8387] 運命の人
詩人:どるとる [投票][編集]


たとえば 僕のこの心が海ならば
誰かの 悲しみを 受け止められるだろう
だけどあいにく 僕の心は 水溜まりほどの大きさもない
あなたの 悲しみを見て見ぬふりをして
時には その無関心があなたを傷つける

照れ笑いに隠した 恋心は 僕の愛を試している

絶え間なく降り続いてる時の雨に 濡れながら
人はいくつもの出会いと別れを 繰り返していく

ダンスみたいには上手に踊れないから
縺(もつ)れるように 絡まった糸
すれ違いの 出会いでも
出会うすべての人は きっと
出会うべくして 出会った運命の人

たとえば僕が 人ではない生き物なら
花や 形のない風や雲だったなら

こんなふうに誰かを思う気持ちも
何かを悲しいと思う気持ちも なかった

流す涙は 価値ある宝石 お金には代えられない

絶え間なく流れていく時の 途中に 生まれた
いずれ なくす命でも 生まれた意味は あるはずだ

悲しみに苛まれ 生まれたことを 悔やむ日も
乗り越えて 出会った今日

生まれたことを 心から 幸せに思う
人生とは 皮肉なものだと
命ある 今日の喜びをかみしめた

青い空に ひとひらの奇跡が舞い落ちて
手のひらに 小さな産声と笑顔が咲いた

君が生まれたあの日 たくさんの 願いがかなったよ

絶え間なく降り続いてる時の雨に 濡れながら
人はいくつもの出会いと別れを 繰り返していく

ダンスみたいには上手に踊れないから
縺(もつ)れるように 絡まった糸
すれ違いの 出会いでも
出会うすべての人は きっと
出会うべくして 出会った運命の人

生まれるべくして 生まれた 運命のひと。

2016/10/27 (Thu)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -