詩人:halcyon | [投票][編集] |
「1番大切なもの
どれかひとつ、選んで。」
なんて、
そんなの無理だって
分かってる。
こんな質問すること自体、間違ってるって分かってる。
分かってるよ、
本当に。
あたしだってもう子供じゃないし、あたし達は生きてる限り日常から逃げられなくて必要なものはどんどん増えるし、今までを切り捨てるのがそんなに簡単じゃないってことくらい。
でも、すきなの。
あなたがすき。
だから、だから。
嘘でもいいから
選んでよ。
ねえ、お願い。
「お前は俺にお前を選んで欲しいんだろうけど。
無理だよ。
俺はひとつなんて選べない。
俺は大人だし、
それはお前も
よく分かってんだろ。
だからさ
お前が俺を選んで。」
あー
もう、
そんな答え
想像してなかった。
「…ずるい。」
最後に残るのは
どうして2人共エゴなの。
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初めての恋は
片想い
辛くて
悲しくて
淋しくて
いっそのこと
忘れられたら、
そう
思う時もあるわ
それでも
わたしの胸の中
いっぱい
痛いくらいの
きらきらな
気持ちは
あなたへのだいすきで
あなたを
想わないでいるなんて
無理、
だったの
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散る、
雪の向こう
信号は青く
光っていたのに
あたしは立ち止まった
本当は
聞きたくなんて、
ないのに
あたしの
耳は
あなたの
声を
綺麗に拾って
振りほどいた手には
あなたの
温もりが残った
それなのに、
「ひとりでも
立ち止まるなよ。」
なんて
そんなの卑怯じゃない。
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あたし、
馬鹿みたい。
あなたはいつもいつも
優しかったけど
決して強いわけじゃ
なかったのに。
運命だから逢える、
なんて言葉に酔って
自分から
1度も動かなかった。
運命は
あたしの手で掴まなきゃ
いけなかったのに。
ごめんね。
あたし、
今すぐ駆けていくわ。
だから。
白く空を濁す雪の中
どうか
どうか
ひとりで
俯いていないで
泣いていないで
立ち止まっていないで
もう、
あたしが
幸せにしてあげる。
「ねえ、抱きしめていい?」