詩人:タンバリン | [投票][得票][編集] |
車椅子の車輪。夢の中でまわり続けた。
何も知らなかった頃、無駄に大きく見えた。
イタチ好き、昔からで。
二匹じゃれあうの眺める。
砂漠地帯の広がりはいつも、速達郵便の山。
孤独のインフレが起きたせいで、方位を忘れて吹き荒れて。
出会いを砂に詰めた風は今、人の命を削るのが仕事だって言う。
ガラスで出来た飛行船はもう、ずっと昔から炎上してて
彫り込まれた細工が溶け出して、絵本の世界が膨張して。
昨日の夕焼けに映ったよ。今朝の朝焼けに滲んだんだ。
まるで潰れた廃屋みたいだよこの景色。こんな事柄の、潰れたカタマリ。
奇跡の瞬間があるとするなら、
それはきっと、ペンギンスライディングを決めた時の、
小便にいさんの飛び散る純粋。
感情はいつも
感情はいつも、
海の塩よりもからく、喉を焼いて通り抜けるんだ。
乾くな、笑ってくれ。
乾くな。
きっとすぐに、滲み出すんだ。
山吹色の感情が
川べりの水を眺める時の感覚になって
胸の中に染みるから。
出来事をみんな、平等に、
塗りつぶしてくれるんだ。