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雨蛙の部屋  〜 投稿順表示 〜


[112] 大人になんてなれなくていい
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愛を語るには
足りなくて

夢を語るには
知りすぎて

それが
大人になるって事なら

僕は大人になんて
なれなくていい

ただ
がむしゃらに夢を信じて

ただ
真っすぐに愛を求めて

大人になんて
なれなくていい


愛を語るには
まだ足りなくて

夢を語るには
もう知りすぎて

それでも僕らは

歩みを止めることなど
できはしないだろう

大人になりきれず
子供でもいられない

たとえ儚く散ったとしても
純粋な想いを胸に
生きて行きたい

2006/11/24 (Fri)

[113] 雨の冷たさに癒されて
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降りだす雨が
体を打つ
冷たい感触が
何だか
気持ち良くて
泣けない僕の代わりに
泣いてくれてるみたいだ

2006/11/26 (Sun)

[114] 雨音の子守歌に包まれて
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遣る瀬ない退屈さに
沸き起こる焦燥
車に飛び乗り
あてどなく走る休日の朝
誰もいない湖の畔
ただ湖面を眺め
瞳を閉ざす


昼下がりの暖かな車内
パチパチと弾ける音に
目を覚まし
ただ窓を流れて行く
雨を見つめ
瞳を閉ざす


雨の奏でる子守歌に
包まれる宵闇の午後
風に軋む
この揺り籠の中
もう少し眠ろうか
そしたらきっと
明日も穏やかな心で
過ごせるだろう

2006/11/26 (Sun)

[115] 月の涙
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曇った窓の向う
夕闇の中
孤高に輝く月は滲み
その姿を白に隠す
本当の姿を確かめようと
月の輪郭に触れた
拭う指先を伝う流れは
窓へと移り
まるで月の泪の様に
流れてゆく
その泪を止めたくて
やさしく親指を滑らせる
ただ一筋の泪を
止めたかっただけなのに
いつのまにか
幾つもの泪が零れていた


ただ君の涙を止めようとして癒そうとして
沢山の人を傷つけ
涙させた
自分の姿に重なって
ふいに涙が溢れ
頬を伝い
月の涙と共に音も無く
零れていった……

2006/12/03 (Sun)

[116] 慣れない酒
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師走になりて
年の瀬の
政に追われども
我が心身ただ寒く
今宵もまた
孤独と酒を呑み交わす

2006/12/15 (Fri)

[117] ただ雪の様に
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ふわり ふわりと
緩やかに大地へ沈む雪の様に
ただ ただ
静かに想いは募りゆく

2006/12/29 (Fri)

[118] 濃霧
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乳  二  静  一
白  十  寂  つ
色  余  な  に
の  年  る  な
闇  の  世  ろ
の  生  界  う
中  を  と
   解  
   き  
   放  
   ち  

2007/01/01 (Mon)

[119] 霧に眠る世界
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白い白い霧に眠る世界
町並みは色彩を失ったかの様

力を奪われた太陽は
白々と空に浮かぶ
まるで白夜の世界に迷い込んだ気分

霞む朝に包まれた世界は
静寂に満ちている

2007/01/04 (Thu)

[120] ただ彷徨い続ける
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いつからだろう
騒々しい朝に慣れ始めたのは

いつからだろう
憂欝な昼に慣れ始めたのは

いつからだろう
明るい夜に慣れ始めたのは

世界に拒絶されたのか
世界を拒絶したのか

もう今では
感じる事の出来ない
鮮烈な感覚を夢見ながら
何もわからず
ただ彷徨い続ける

2007/01/05 (Fri)

[121] 僕の好きなもの
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この世界に降る雨は
苦しむ弱き者を想い
普く神々の流す涙のようで

この世界に降る雪は
悲しみに嘆く者を憂い
普く神々がもたらす癒しのようで

この世界に降る雷は
傲慢に虐げる者に怒り
普く神々の狂える裁きのようで

この世界に降る星光は
静寂に眠る者を誘う
普く神々の掲げる燈のようで

この世界に降る陽光は
この世に生ける全ての者を包む
普く神々の歓喜に奏でる歌のようで


時に激しく
時に優しく
いつも見守るように
そこにある大空が
僕はたまらなく好きなんだ

2007/01/09 (Tue)
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