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雨蛙の部屋  〜 投稿順表示 〜


[22] 巡季詩
詩人:雨蛙 [投票][編集]

瞳閉ざしても
消える事のない世界
闇色の中で
思い描くのは
碧い春の花
木漏れ日の安らぎ

耳閉ざしても
消える事のない世界
静寂の中で
聞こえて来るのは
蒼い夏の波
潮香る情熱

心閉ざしても
消える事のない世界
虚無の中で
沸き上がるのは
紅い秋の風
木枯らしの憂い

自分閉ざしても
消える事のない世界
幻想の中で
溶け残るのは
白い冬の雪
舞い降りる憧れ

季節巡っても
消える事のない世界
極彩色の中で
育まれる感情の渦に
言葉を乗せて
詩を歌う

2006/09/09 (Sat)

[23] 夏の歌
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日の出と共に
炎天下の元
集いて歌う

日の暮れるまで
気の合う仲間と
集いて歌う

風誘い奏でる音に
想いを乗せて
集いて歌う


高い高い青空に
飛行機雲が線を引き
木の葉もその身で
歌いだす


今日は晴れの日
流れる音に誘われて
集いて歌う
夏風の歌

2006/09/09 (Sat)

[24] 天邪鬼
詩人:雨蛙 [投票][編集]

僕のとなりの
君の笑顔
僕にはその笑顔の理由がわからないよ
僕はこんなに苦しくて泣きだしそうな顔なのに
「大丈夫だよ」
そう言いながら
君は笑顔で励ましてくれた
いつも僕と君とは反対
まるで天邪鬼の様


僕のとなりの
君の泣き顔
僕にはその涙の理由がわからないよ
僕はこんなに愛しくて顔が緩みっぱなしなのに
「いなくなるのが恐いの」
そう言いながら
君は泣き顔のまま僕をみた
いつも僕と君とは反対
まるで天邪鬼の様


僕のとなりの
君の悪戯顔
僕には紅く染まった頬の理由がわからないよ
僕はこんなに腹立たしくて怒っているのに
「ごめんね」
そう言いながら
君は悪戯っぽく僕をのぞきこんだ

いつも僕と君とは反対
まるで天邪鬼の様


僕のとなりの
君の怒り顔
僕にはその怒り顔の理由がわからないよ
僕はこんなに嬉しくて照れずにはいられないのに
「心配したんだよ」
そう言いながら
君は涙目のまま僕を睨んだ
いつも僕と君とは反対
まるで天邪鬼の様


僕のとなりの
君の寝顔
僕にもわかるよ
その幸せそうな君の寝顔
大好きな人のとなりで眠れる安心と幸福
「おやすみ」
そう言いながら
僕は寝顔を見ながら目を閉じる

いつも僕と君とは同じで
まるで天使の様な眠り顔



2006/09/11 (Mon)

[25] 飛行機雲の道
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青空を見上げたそこに
ヒコーキ雲
真っ白雲の道残し
遠くの空へ飛んでった

隊列組んだ鳥たちが
霞んだ雲道真直ぐに
遠くの空へ飛んでった

霞んで消える雲の道
ぼーっと見てたら
嫌な事みんな忘れてた


お空に向かって
明日も元気に
「おはよう」って
挨拶しようかな


2006/09/11 (Mon)

[26] 君のくれた色
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君を中心に
僕の世界が回り初めて
どのくらいの時が流れたのだろう?
君が何気なく呟いた
一つ一つの言ノ葉が
世界を少しづつ
彩りはじめ
今では
沢山の色で埋まっている

「おはよう」は
太陽を見る向日葵の様な
明るい黄色
「ありがとう」は
風に舞う桜の花の様な
ほのかな桃色
「さよなら」は
小さく揺れる菫草の様な
淡い青色
「おやすみ」は
闇夜に咲く夕顔の様な
薄い紫色

君のくれた色は
今も僕の胸の中


しっかりと根を張り
鮮やかに色付いているよ

2006/09/12 (Tue)

[27] 安らげる場所
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肌寒く感じはじめ
訪れる風香る秋の日
木陰に出来る日溜まり
優しい暖かさが満ちる
誘われる様に
木漏れ日の中へ
香りたつ草木を枕に
倒れてみれば
木漏れ日の日差しは
目蓋を紅く染め
暖かな陽光が
眠りを誘う

一時の安らぎを与えてくれた
陽と空と大地と草木に
「ありがとう」

2006/09/13 (Wed)

[28] 月夜の公園
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虫の音響く
深夜の公園
ジャングルジムの
天辺で
真ん丸お月さま
眺め見る
微かに聞こえる
遠吠えに
「君も独り?」
小さく呟いた


孤独って奴は
案外優しいな……
夜風を浴びて
こっそり涙
お月さま
見ないでおくれよ。

2006/09/14 (Thu)

[29] 過去 今 未来 輝く光
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すすき揺れる草原
見上げる夜空輝いてる
何万光年過去の光
僕ら照らしてる
加速するこの想い
止まる事知らない
今走りだせ



波寄せる堤防
見下ろす海原輝いた
何万光年先の光
声枯らし届け
時越えるこの想い
途絶える事知らない
今叫びだせ



変わる事は無く
廻り続けるこの世界
何万光年続く光
たった一つ輝く
二つと無いこの一生
今願い進みだす

2006/09/16 (Sat)

[30] 知らなかった頃
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何も知らなかった
あの頃
世界はいつも
違う色を見せてくれた
時は流れ
やがて大人になり
少なからず世の理を知り
定められたルールの中で
生きる
知らぬ間に
世界は小さく不変な物へと変貌を遂げていた
大人になる事と引き替えに感じ取れていた色も夢を描く心も
いつのまにか無くしていた
何も知らなかった
あの頃の大切な想い達は
もう戻りはしないだろう

2006/09/16 (Sat)

[31] 涙の巡る旅
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流れ落ちる一粒の涙
涙はやがて雨へと変わり
渇いた大地に降り注ぐ
雨はやがて大地を滑り河へと姿を変え
大きな流れは海原へと行き着く
海水はやがて大空へと還り
一粒の涙は世界を巡り
雨粒となりて
誰かの涙を隠すだろう


涙を流す事を恥る事などない
その一雫は誰かを助ける力になるはずだから

2006/09/23 (Sat)
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