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まとりょ〜鹿の部屋  〜 投稿順表示 〜


[72] time
詩人:まとりょ〜鹿 [投票][編集]

あの時
私は知ったんだ。

私の歩いた道は
貴方がいた道。

貴方が誰かと寄り添い合ったベンチは
私が一人で泣いた場所。

貴方が聴いてたその曲は
私がアイツと聴いた曲。

貴方が好きだと言った人
貴方の過去を気にさせて、眠れなくさせる人。


私は気付いてしまったんだ。

同じ時期
同じ街で
過ごしてきたのだけれど

ちっとも逢うことがなかったのは

きっと神様が
二人にこんな切ない時間を与えるためだった。

2005/12/26 (Mon)

[73] 悴んだ指先。
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寒くて 寒くて
独りぼっちが嫌なのよ
だから貴方に来てほしい。

私の側で 私の為に
温かい飲み物を差し出して
温かくなるまでくっついててほしい。


雑音だらけのこの街だから、
思いを逃さず伝えたい。
電話じゃ駄目なの
今から貴方にメールを入れる。

真っ赤な鼻から溢れそうな汁気を
寸前まで出さないように堪えながら
この携帯でメールを打ちます。


冬の街並みの隙間風は
私の指先を凍らせて、
貴方に伝えたい思いを
なかなか伝えさせてはくれません。

寒さなのか
歯がゆさなのか
私は地団太踏んでます。

2005/12/26 (Mon)

[74] 当たり前だろ!
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『なんで夕方頃に連絡しても出ないの?もしかして忙しかった?』

当たり前だろ!
主婦には一番忙しい時間なんだから

『どうして起こしてくれないの?ちゃんと起こしてくれたの?』

当たり前だろ!
遅刻されたらこっちが困る。起きれない君が悪い

『どうして機嫌悪いの?僕のせい?』

当たり前だろ!
自分のマイペースさに気付いてくれよ


『…僕の事愛してる?』

当たり前だろ!
毎日当たり前で過ごせる君だから
私は懲りずに当たり前のように君の横にいるんじゃないか。

2005/12/26 (Mon)

[75] rental shock?
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いつもの予備校ですれ違うだけの君
名前も知らないのにおんなじ駅で下車する2人。

僕の地元にはロクな店もないのに
君は颯爽と僕を追い抜かす。

初めて話したのは確か予備校じゃなくって
下車する街の小さなレンタルビデオショップ。

男盛りの僕だからそりゃ助平なモノ借りるよ
いつものようにいつものレジに並んだけど

いつもとちがうよ

レンタルカードを見ながらはにかみ
僕の名前を呼んだ君。

僕は分が悪そうに
君の胸元に書かれた名前を呼ぶ。

2005/12/28 (Wed)

[76] 代償。
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夜がこんなに寒いのは
夕方君に余計な事ばかり伝え続けたから。

独り寂しく音楽聴いて泣いていたのは
無駄な言葉達を君にぶつけてしまうから。

今背中に負担がのしかかっているのは
恐らく僕の傲慢さで背負った荷物。

貴方が泣いていて
誰かが僕を叱ったとしても、
僕にはその涙を止めることは出来ないのだろう。

どうしたら報われる?
どうしたら素直に過ごせる?

そんな疑問を後投げにしたから
今こんなに難しくなってしまったのだろう。

2005/12/29 (Thu)

[77] 私はただの女の子。
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微妙な距離を開けたままで
優しく微笑まないで。

どうせならいっそのこと
私を置き去りにして帰ってもいいの。

明日の事や
行きたい場所なんかや
街で流れる曲のタイトルなんか
思い浮かべる余裕なんかないの。

やっぱり少しでも
こんな私を愛おしく思えたなら
腕時計を外して、ただ何も言わず笑いかけて。

そうだよ。
私だってただの女だもん。
寂しいよ。苦しいよ。

苦い苦いお酒のつまみは
甘い甘い君との一時。

2005/12/30 (Fri)

[78] PTA、地球を救う?
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街の外れの住宅街
知ってるかい?別名大奥。

貴方の街にも居るかもよ!?
平和と笑いのヒーロー戦隊が。

ヒーローとは名ばかりの
悪態吐いて悪を絶つ、灰汁の強い悪魔のようなオバハン軍団。

時には内輪で揉めるけど、解散なんて絶対ないね。
オバハンお得意○○さんとこと作戦会議!愚痴を嗜む程度に3時間!!

そんな戦隊の名は
P=とにかくポジティブ!!
T=トゥギャザー雑談!!
A=アイデンティティが強い!!


黙って秩序を乱すものなら
PTAは黙っちゃいないわよ!
あそこんちの奥さんと、○○さんと、同じマンションの○○さんに言いふらしてやるから!

2005/12/30 (Fri)

[79] 駄目にしよう
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これ以上僕に何をしてほしいの?

君がどうにもならないと
悟って泣いた時から結論は出てたよ。

君にとって僕は無力な人間だと、
君はいつも僕と過ごして泣いていて、
僕はそんな君を見てるのが辛すぎて、

僕はもう…
僕はもう一緒にいれないし、いたくない。

君の中から消して。
美しかった時だけを心でホコリを払い、綺麗にしている君へ。

ごめんね。
それすらも嘘だったんだと
キッパリ捨てて。
綺麗なそれを
泥で踏みつけて汚して。

2005/12/30 (Fri)

[80] 月影とエンジ色の炎。
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ジンジンと静かに音を立てる焚き火を挟み

僕と君が四十の肩を揺らして笑う。

夏の名残の真っ黄色な月明かり。
流れゆく火の粉を吸い上げる。

エンジ色した炎が僕の耳まで真っ赤にすれば、

炎越しに揺らめいた君の姿に改めて恋をする。

夏の終わりは切ないけれど
まだまだ何度も夏は来る。

今、こんなに嬉しいのは
二十路、三十路、四十路…
そしてこれからもずっと同じ君と夏を生きるから。

2006/01/02 (Mon)

[81] 予感的中。
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ほら見ろ
やっぱり雨が降り出してきた

夢で映し出した通り、僕は濡れ鼠。

ほれ見ろ
やっぱり今日だったんだ
君に冷たい態度で本音を語られたのは

前から君のメールの短くなってゆく文面通り、僕は飽きられた。

ほい見ろ
こんなに僕は笑えないし泣けもしない

僕の長年培われた
否定精神が
僕の予感をこんなにも的中させる。

こんなことは
嬉しくもないし
誇れない

2006/01/03 (Tue)
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