詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][得票][編集] |
俺と云う者と
相対しながら
君ときたら
携帯電話に夢中。
君の気紛れで呼び出された
俺の通称はただの“いい人”
電話相手が憎らしく
既にコーヒー二杯目。
危険な相手なのか
俺は居ない事になっているらしい。
無言で聞き耳
コーヒー三杯目。
知らぬ存ぜぬを通してコーヒーを楽しむけど
君は様々な表情を電話相手に浮かべて
時折声を荒げて言い訳する姿を見たら
とてもじゃないけど味などを楽しむ余裕がないよ。
苦いだけの
コーヒー四杯目。
どうする?
帰っちゃう?
いやいや
そんな事出来ないし。
電話の相手に
涙を流し
ゴメンナサイを繰り返す君。
なんなら
その携帯をへし折る?
それとも
その会話をへし折る?
君がソイツに振り回されてんなら
俺は君を振り回してやるよ
電話を奪い
彼女の制止も効かず
罵声を上げる俺
慌ただしい衝撃に
床に転がり広がる
コーヒー五杯目。