かごめ かごめ…真夏の午後の蝉時雨。婆ちゃんが素麺茹でたから早よ帰ろ。砂利道三差路の田圃道、右行きゃ木陰の並木道。誰かが描いた蝋石の、けんけんしながら帰りましょ。日が傾いたら気ぃつけろ。逢魔に逢うから気ぃつけろ。角に佇む煙草屋のばぁちゃんがくれた砂糖菓子、いがいがだらけの砂糖菓子。口に頬張り帰りましょ。
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