詩人:チェシャ猫 | [投票][編集] |
名残惜しむように枯れてゆく月の花に
惹かれてまだ涙止まぬから・・・
堕ちてゆく世界の中で
脈打つ意味さえ見つからない
壊れた臆病な両手さえ
まだその薫りを思い残して・・・
ちっぽけな理想を掲げたままで
何に怯えて背を向けた??
まだ面影の残るその影と痛みを
見失わない程度に見比べてみる
染み出す寂寥の跡に
傷ついた貴方は何を祈っていたのか
一つずつ諦め剥がしていく距離に
いつの間に紛れ込んでいたのか・・・
突き刺すように淡く揺れる
後悔払ってみてもまだ手は届かない
誰に懺悔すれば赦される??
唯祈り続けるよ
小さな心が擦り切れたとしても
乱れ狂うように咲く貴方の花に
惹かれてまだ涙止まぬから・・・。。
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狂った理論片手に世界を掴めるなら
病んで剥がれた心にも水を遣るさ・・・
救われることの無い憧憬に抱かれ
裂かれた誓いに縋り付く
引かれる手に思考を閉じて
堕ちてゆく夜に身を委ね・・・・
誰かが放棄した物語の続きを
汚れた唇で唱えて綴る
御伽の国に魅せられて
寂寥さえも染み込んでゆく
差し伸べられる救いの手がおぼろげに揺れる
狂った懸想を塞き止めてくれ
祈る演技が板に付いてきた
垂れ流した感情にフタハナイ?
人間已めたこの身にも
貴方の歌は聴コエルカ?
狂った世界に
未だ花は咲サイテイルカ?
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最後に一つだけ伝えたいことがあるよ
見たくないものから切り捨てて
何も無くなったこの世界から・・・。。
触れれば崩れてゆく面影に抱かれ
二度と叶わない幻想に焦がれやまずにいる
手を伸ばせば確かに在ったその形に
心を赦すことを恐れてた
まだ月の消え残る夜の中で
感じた確かな温もりを
いつまでも傍にあると高をくくって
気付けば届かない場所に置き去りにしてきた
愚か者の唄・・・
何度もその存在を確かめてみるけど
何処にもないと悟って微笑った
「あの日に戻れたら」なんてくだらない言葉も
溢れ出すのを抑えられない
いつから世界は変わった?
変わったのは俺のほうか?
何度も人を傷つけた罰か?
今この身に十字架が注ぐ
いつか馬鹿にした本気の想いに
今更になって締め付けられる
救いようの無い
この愚か者の唄・・・
二度と救われることの無い
愚か者の唄・・・。。
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誰かに聞いた事がある
「自分の選んだ道が正しいか知りたいのなら
失ったものと手にしたものの重さ天秤にかけるのさ
どっちに傾くかは知らないが
そいつをそのまま受け止めな」
俺はこの手に天秤を掲げた
あんたの言葉を信じて馬鹿正直に走り出す
行き着く先に誰かが手を振って待ってるのか
いるなら俺を呼んでくれ
草臥れた心に弦を張った
最後にこいつを信じてみよう
傾いた先が未来なら
抱きしめられなかった肩にも言い訳ができるさ
右手を翳して空を切る
俺が手に入れたものは何だっけ
その手を放したあの日から
俺の右手に荷物は増えた??
なあ あんたに聞いてなかった事がある
得た物が見つからないときには何を量ればいい??
俺は何に縋ればいい??
俺は腐った心に楔を打った
最期の願いを片手に夢を見る
描いた先にまだ影が残っているか?
いるなら俺を連れ去ってくれ
届かぬ祈りに見切りをつけた
最期にも一度呼んでみよう
振り向いた先が涙の始まりなら
この世界に用はないさ
両手を捧げても零れ落ちる
君が与えてくれたものを抱えきれないよ
その瞳に背を向けた瞬間に
この世界から彩は消えた
なあ あんたに聞いてなかった事がある
失くしたものが多すぎる時はどうしたらいい??
とっくに天秤じゃ量りきれない
何を求めて棄てたのか
今の俺に答えは見つからない
何処かで見てるなら教えてくれ
あんたは微笑って言うだろう
「傾いただろう
それがすべてさ」
成程分かった俺はもう
この世界に別れを告げよう・・・。。
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いつから求めてる
影すら残さず消える瞬間(トキ)を
足踏みしても存在すら確かめられずに
崩れ落ちゆくこの場所に立ちすくんでいる・・・
痛みも感じぬほどに鈍くなったこの腕の
傷口をそっとなぞっている
消え残る痕がまだ乾ききらぬうちに
も一つ痛みを重ねてみても
流れ出すものさえ枯れ絶えているさ・・・
いっそこのまま眠りに付いた喉もとに
優しく牙を突き立ててはくれないか??
君すら失ったこの世界で闇に怯えるなら
灰になって朽ちてゆくさ・・・
重ねた唇に痛みは在るか?
在るなら分けてはくれないか?
痛みすらも失ったこの身に
何を捧げればいいのか
涙も流れなくなったこの瞳の
輪郭をそっと辿ってみる
要らなくなった部分が砂になっていくと感じていても
助けを求める理由も見つからない
いっそこのまま眠りに付いた口元に
優しく口付けてはくれないか?
堕ちてゆく喧騒に紛れながら
灰になって朽ちてゆくさ
いっそこのまま眠りに付いたその胸に
優しく杭を打ち込んではくれないか?
十字架に抱かれて懺悔を終えたなら
瞳を開けて最初に映ったものを信じてみるさ
いっそそのまま
僕を殺してはくれないか・・・
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留まることことのない佇まいに魅せられて
堕ちてゆく色の無い花びらに
捧げた小さなその手さえ・・・
舞い散る重ねた欠片の
艶やかな彩の中に埋もれていった
世界から音を奪った小さな花びらは
告げることも無く消えてゆく・・・
降り続く絶え間の無い悲しみの形に
何を懺悔すれば赦されるのか
振り返る遠い日の面影に
独り祈りを捧げた
舞い止まぬ色彩に残る後悔に導かれ
この手が終わりを求め続ける
消して果てぬと知りながら
人は何故悲しみを抱き続けるのか
この手は終わりを求め続ける
堕ちてゆく彩の無い花びらに
咲き乱れた薄い色彩の欠片に
赦されることを祈りながら・・・
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狂々(クルクル)と堕ちてゆく
色も命も貴方さえ・・・
零れ落ちてゆく世界に抱かれるように
交わした宛ての無い契り・・・
喧騒に囚われたこの肩に
降り重なって沁みる痛みの名残
断ち切る術さえ見つからぬ幼き両腕に
消えぬ傷だけが増えてゆく
失った心の箍が
貴方を求めて叫んでいる
幾重にも折り重ねた声が届くなら
悲しみに狂うことすら厭わない・・・
相容れぬ葛藤に閉じ込められ
涙が零れる場所を探している
祈る程に深くなる傷を
微笑む後悔が舐めてゆく
狂々と堕ちてゆく
彩を失ったこの世界が
二度と色付かぬと知っていながら
誓った終わりの無い祈り・・・
幾重にも連なる涙に終わりが来るなら
この命が壊れることすら厭わない・・・
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堕ちてゆく 世界が音を立てて
罪なき手を道連れに
奪われた当たり前の景色に
翼の折れた鳥たちは寄り添い合って・・・
いつから君は微笑うことを忘れた?
背中に張り付いた争いの声に
叶わぬ祈りが削られてゆく
右手に銃を 左手に悲しみを
終わりも見えぬ憎しみに抱かれながら
色彩の失せた街に
それでも神を求めている
仰いだ星の見えない空から
赤い痛みが降り注いでゆく・・・
いつから君の声は消えた?
この手を握り返す温もりは奪われた
悲しみが折り重なって築かれる世界に
僕の居場所など要らない
唇に震えを 瞳に優しさを
喪われた約束を果たせぬと知りながら・・・
それでも艶やかに佇む世界に
残された心も奪われてゆく
いつか惹かれた鮮やかな未来に
赤い涙が降り注いでゆく・・・
君を連れ去った痛みが造る世界に
僕の居場所はいらないと
已まぬ涙をもたらす神に
もう祈りはしないと・・・・
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放し飼いにした欲望に駆られて
ゆっくりと僕は堕ちてゆく
傷つく前に前に終わりを告げ
零れる痛みに目を閉じた・・・
永劫を祈っても叶わぬと
幼い瞳は知っていた
消えそうに揺れるその色彩に
ひと時の美しさを携えて
貴女が魅せた儚い幻を
淡く色褪せてゆく世界を
受け止めきれずに少年は祈りを已めた
臆病なその腕に抱かれていた小さな肩は
終わらない悲しみに濡れていた
許しを請うことさえ叶わずに
世界に幕が下りてゆく
堪え切れずに溢した悲しい嘘に
今も罰が降り注ぐ・・・
貴女を求めても届かぬと
幼い声が泣いている
幼き夜の幼き罪に
今も心は縛られたまま
貴女がもたらした始まりに
この手が下ろした終幕を
告げるまでは果てぬと知っていても・・・
それでもまだ求め已まぬなら
この身を賭して終わりを知ろう・・・
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幾重にも紡いだ声の果てに
君が見たものは何か
禁じられた蜜の味に溺れて
君は深く堕ちてゆく・・・
蒼く揺れる月が眠る夜
艶やかに咲く花は濡れ
漏れる吐息を押し殺す
差し出したこの身に罰を刻まれたとしても
楽園に魅せられて理性は朽ちてゆく
行き着く先でこの身が果てるなら
死に際に花束を捧げてくれないか
禁じられた甘い果実に
秘められた罪は何か
差し出される誘惑に身を委ね
僕は深く堕ちてゆく
咲き乱れた花は濡れて
零れる夜の端で息づいている
禁じられた蜜の味に溺れて
罪人は深く堕ちてゆく
行き着く先で二人が果てるなら
死に際に花束を捧げてくれないか・・・