ホーム > 詩人の部屋 > チェシャ猫の部屋 > 月の唄

チェシャ猫の部屋


[181] 月の唄
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

ねえ誰か僕を照らしていて。
他人の光でしか輝けない僕が美しく在る為に・・・。

乾いて穴だらけになった心は
満ちて欠けては消えてゆく
消え行くが故の美しさなどいらない
誰かこの身を繋ぎ止めてはくれないか??


貴方が何処まで行っても僕は見守っているから
せめて夜の帳が消え行くまでは
すぐ傍に僕を感じていて

例えどれだけ手を伸ばしてみても
貴方が僕に 僕が貴方に触れることは出来ないけれど
透き通った水の満ちたグラスを翳せば
ねえすぐ傍に行けるから


誰か・・・・僕を照らしていて。
他人の光に頼るしか輝く術のない僕が美しく在る為に


ねえ誰か僕の存在に気付いていて
愛でられることでしか存在を確認出来ない僕が
美しく在る為に・・・・。





2007/05/13 (Sun)

前頁] [チェシャ猫の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -