詩人:チェシャ猫 | [投票][編集] |
ゆっくりと冬のにほひが漂い始め
街がにわかに色づきだす
優しく輝くイルミネーションに
思わずふっと目を閉じる
少しせわしなく
そわそわとし始める街達には
悪気なんてないけれど
もう少しだけ静かな場所で君と話したい
零時の公園で
二人そっと抱きしめあったあの夜
いつの日か側にいるのが当たり前で
側にいるってことの大切さ
気づかずにいた
君に上げるはずだった細身の指輪は
まだポケットの奥に眠っている・・・
突然の土砂降りに
びしょ濡れになって僕達ただ微笑んだ
雨が上がって星が顔を出し
そうしてまた僕たちは抱きしめあった・・・