詩人:剛田奇作 | [投票][編集] |
信じることで
人は何倍にも強くなる
人を信じられたら 自分も信じられる
誰も信じられなければ
自力で歩くのすら困難になる
時には
信じられない人を見捨てて
信じられる人を捜す勇気も大切だ
その人の肩を掴み
正面から瞳を見て
はっきり尋ねよう
瞳をそらさず
まっすぐに答えてくれる人が
見つかるだろう
愛は始めから空気のように
あなたを包んでいる
息を止めているのはあなたで
愛がどこにも見当たらないと思っている
すべてを信じて呼吸ができたら
きっと宇宙の果ての境界線だって
掴めるだろう
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僕らは、なんでもない何か
名前や性別、国籍なんて でかい組織が僕らをファイリングするために便宜上、付けたものだ
僕は名前のない何かでしかない
思考が僕?
でも思考は水のように流れ続けるなぁ
それに文化とかに支配されてるし
言葉が僕?
言葉は掴めないし、人によって受け取り方もちがうなぁ
この顔が、僕?
いや、たとえ皆がマスクでずっと顔を隠しても僕は僕として扱われる
この存在が僕?
存在って何?肉体のことかなぁ
いつか脳みそだけになっても意思疎通できる時代が来たら
僕の存在は脳みそかなぁ
考え・感情・過去・記憶・肉体
どれが僕なんだろう
どれが僕なんだろう
決められない僕ら
型にはまらない僕ら
神秘的な僕ら
名前のない僕ら
そんな僕らだから一人が
尊く
そんな僕らだから一人が
素晴らしい
見えなくて、計れない価値が
僕ら
名前のない何かで
誰にも掴めなくて
みんな違う
多分それでいい
そのままでいい
僕らが生きること、正解
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明日 地球は爆発しない
と 真に思えたら
多分どんな嫌な考えも、頭から消すことができる
起こっていない事を悩むのが無意味と思うなら
明日地球は爆発しない
と、声に出して言ってみよう
悩みの正体はただの陰なのに
彼らは明日地球が爆発するかもしれないと
布団をかぶって
毎日毎日、震えている
想像力をプラスに働かせるもマイナスに働かせるも
脳内レバーをどちらに入れるかだけだ
プラスにレバーを入れたら、
毎日学校でいじめられても
明日は、いじめられないかもしれない
と思える人になれる
10年雨が降らなくても
明日は、きっと降るだろう
そう思える人になれる
本当に恐れるべきなのは
思惑が外れることじゃない
毎日を悩んでつまらなく過ごしてしまうこと
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その悲しみに名前は無く
その傷に名前はない
題名が無くても
それは美しい、歌
声にならない祈りのような
生まれゆく者たちと
彼らの闘う理由
激痛の中でみた
夜明けは
青白いくっきりとした
建物の輪郭
動き出す生き物の影
息を飲むほど幻想的な光景だった
その感覚に名前をつけられないのは
心が生きている証
その身体で育むのは
時間でも過去でもなく
永遠の中に留まる
一瞬のあたたかい血潮
強固な記憶
美しい 美しい 美しい
愛を知らなかった者たちが
其れを、
知るということ
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プライドの高い人は、実は弱い
プライドの高い人には、怖いものがたくさんある
彼らは挫折や失敗を恐れている
「自分はできて当然」という思いが根底にあるから
挑戦や新しいことをするのが怖い
分からない事を怖がったり嫌ったりする
もしあなたが四六時中ビクビク、オロオロ、躊躇、していたら
それは隠れ高慢かもしれない
あなたは気づいていないだけ
失敗して当然
成功したらラッキー
人間、分かり合えなくて当然
分かり合えたらラッキー
この程度の人間なんだもーん
って 開き直って
心底思ってみてごらん
笑って言ってみてごらん
何も本当に卑下する訳じゃなく
「できて当然」っていうプライドが
臆病の正体なのかもしれない
こっそり誰にも知られなくていい
思い切り謙虚に、馬鹿に なってみよう
出来なくてもヘッチャラさ って
死ぬわけじゃないさ って
そしたら本当に無敵になれる
さんまさんも言ってる
「生きてるだけで、丸儲け」
あとのことはみ〜んな
「オマケ」みたいなもんさ
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ガラスのような
細かい白い砂の砂漠
少し冷たいその砂は
裸足の足をサラサラと埋めていく
透明な銀色の世界
時間の流れすら無いこの場所は
今であり、明日であり、遠い未来そのもの
すべての始まりのこの場所で
すべての終焉を優しく包む風が流れ
どこまでも続く白銀の空の向こうには
一筋の丘が、今もあるのだろう
僕は
君がここにいたのを知っているよ
君があの丘を目指して
細い足首でゆっくりと
砂を掻き分けていったのも
銀の風の便りは、君の瞳の光を教えてくれた
強めの風と砂が僕の身体を埋めていく
だんだんと揺らいでいく僕の魂では
きっとあの丘には辿り着けない
けれど僕は、満たされている
再びここに来れた喜びに
君の触れた砂に埋もれる事に
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私は知らない
かつて私が、私だった頃の記憶を
何かの草か、花の香り
高いビルから見おろす下の通り
ずっと向こうにきらきらと反射するものがある
まるでカメラのフラッシュが空中で交互に光るかのように
それはサイダーの炭酸の気泡のように
天に昇っている
私はそれを知っていた
その香りとうつくしさを知りながら
すべてを、消した
あなたと
構成していた、時間と
気泡のように漂う
透明さに戸惑っていた
愚かな私さえも
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一目見ると
もう一度、逢いたくなり
もう一度逢えると
話がしたくなる
話ができると、
一緒の時間を過ごしたくなる
少しだけ一緒にいると
ずっと一緒にいたくなる
そして
ずっと一緒にいると
支配したくなる
支配できると
支配できないものが欲しくなる