詩人:剛田奇作 | [投票][得票][編集] |
大きくなあれ
私のおっぱい
大きくなあれ
私の意識
琵琶湖より サハラ砂漠より
大きくなあれ
海のように
鷹の視界のように
広くなあれ
自分とか 他人とか
植物とか親友とか
生ゴミとか 猫とか シラスとか
全部ミキサーに入れてスイッチ温
一気に飲み干しちゃうようにさ
何にも のどに引っ掛からないで
するんと飲み込んで
潔く微笑み
さぁ
ベンチに腰掛けさせていただこうではないか
さぁ
噴水に集うハトの瞳に
ジュラ紀の風の音色を
空の名前を
尋ねよう
大きくなあれ
深海の生き物とも
話せる心
もっともっと
飛行機雲の消し方を 渡り鳥に尋ねよう
大きくなあれ
自分を捨てて
もう二度と
無くしたサボテンの棘ごときにむせないように
微生物のゴキゲン取りに数年もついやさないように