詩人:剛田奇作 | [投票][得票][編集] |
夢とか
希望とか
才能とか
目標とか
そんな言葉たちは
美しく魅力的だけども
僕らに 劣等感という幻を植え付け
時に生命力を奪う
自信を吸い取る張本人でもある
一万年むかし
国もお金も地位もなくて
狩猟だけで僕らが生きていたころ
一日が無事に終わり
美しい星を眺める頃
仲間どうしで肩を寄せ合い
命の灯を燃やしながら
どれほど深い感慨に包まれていただろう
精密な言葉なんてなくてもどれほど密接に心を通わせていただろう
誰も欠けずに
体も温かいままに
眠りにつけるという奇跡
命が命を食べて命を紡いで
命が繋がることも
生まれることも
消えることさえも
当たり前なことなんて
一つとしてなかった
そう私たちは
今も何も変わっていない
夕焼けに涙し
星をみて懐かしみ
風を感じて躍動するのは
きっとその感動を僕らのの血が覚えているから
幸せの基盤を見失った時
僕らの血に聞こう
真っさらな心の腕を引いていこう
あとは喜びの血に従えばいい