詩人:三歩 | [投票][得票][編集] |
背中でもつれた 2枚の翼
まるで 不格好な蝶々結び
その姿に はじけるように笑った
外は にわか雨
水滴も 弾けないものだから
背中ばかりが 重たくなって
いつか全てが
潰れてしまわないように
気が付けば
雨宿りばかりの僕だった
光が射すと
南南東に向かって 飛び出して
「もっと暖かい場所は どこ?」
気持ちさえ温めておけば
どこまでも 上昇できるの?
別に 太陽が恋しいわけじゃなく
ただ 君に近づきたいだけだから
寝苦しい夜に
シーツの端っこ握りしめ
何度も寝返りうっては
変わらない平熱 まとい続けて
身体が どこまでも冷静だから
尚更 息が苦しくなって
1人ぼっちが怖いのに
気が付けば
孤独にさえも 甘えてた
吹き抜ける春風は
なぜだか今日も よそよそしくて
それでも
雨宿りの背中を引き剥がし
蝶々結びと一緒に
振り解いてくれる
そんな気さえ、するんだよ
君に届けたい 無数の気持ち
花びら1枚、1枚に乗せてみるから
どうか 明日の先まで運んで行って
置き去りにするくらいなら
どこか遠くへ
飛ばされたいから