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たかし ふゆの部屋


[23] 微睡んでいる季節
詩人:たかし ふゆ [投票][得票][編集]

ボールプールの中で漂うように

微睡んでいる

溺れていないはずなのに

妙に苦しい

まるでエラの無い魚のように




線はぐるぐると円を描いて

結局何処かに外れて

やがて欠落している


春先のフロリダ

フリーメイソン

フリとクリと

フルーツグラノーラ


僕らは言葉の支払いで、いつも何かが足りない




10年前の僕は

今の僕より優しく

今の僕はきっと

10年前の僕より少しも優しくない



それでも紡ぐのだ

僕らはいつも手探りのまま

不確かな円を描き続ける

不確かな道標を探し続ける

まだ見ぬ世界と

いつの日か出会う

寄り添うべき誰かの為に



【10y】

2016/04/11 (Mon)

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