ホーム > 詩人の部屋 > 黒夢の部屋 > 太陽

黒夢の部屋


[131] 太陽
詩人:黒夢 [投票][編集]

眩しい。

それに目を向ける事さえ、僕にはできやしない。



昔、ある神話を読んだ。

蝋で固めた翼で、太陽に挑んだ男の話を。



なぜだかもう二度と読みたくなくて

内容はうろ覚え。

この認識が確かかどうかも分らないけれど。




確か男は

蝋の翼が太陽の熱で溶けて、死んでしまった。




ならば、僕のこの想いも溶けるだろうか。

太陽に、限界まで近づけば

君への想いも消えるだろうか。




太陽よ、溶かしておくれ。

嘗てお前が

あの男の翼を溶かしたように。




君への想いを翼に変えて

お前の元へと飛んで行くから。



お前の熱で。

灼熱の炎で。



どうか、君への想いを消しておくれ。


2005/08/18 (Thu)

前頁] [黒夢の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -