| 詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
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ああ わたしの好みの光
そして 響き
ああ 小さな窓にも届く
朝の希望
そこまで来た夏は
愛のように甘い
そこまで来た夏は
愛のように甘い
さあ 踊ろう 夢のなか
さあ 笑おう 今すぐに
ああ 君はスジャータですか
もうここは天上ですか
・
・
指を弾くだけで
世界中に響く
呼吸を聴くだけで
こころ全てわかる
菩提樹の枝には
迦陵頻伽(かりょうびんが)遊ぶ
菩提樹の枝には
迦陵頻伽遊ぶ
さあ 脱けよう サンサーラ(輪廻)
さあ 目指そう ニルヴァーナ(涅槃)
ああ これはサルピスですか
もうここは天上ですか
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サルピス・・・仏教でいう熟酥味(じゅくそみ、ヨーグルト味でいいかな?)。カルシウムを強化したら、カルピス。
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銀の鈴を拾いました
名も知らぬ花の陰で
それは二度と帰ってこぬ
夏の恋の夢でした
好きと言えないままに
散り急ぐ野の花よ
恋が終わったならば
次の恋待ちわびよ
銀の鈴を拾いました
捨てられた口紅(べに)のそばで
それが美しいなら
私でも涙する
蛍 身を焦がすほど
文殻をもてあます夜
銀の鈴を拾いました
捨てられた櫛のそばで
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夏の夜は水も冴え
叶わぬ恋を慰める
浅い眠り誘う楽(がく)の声
偽りの言葉 すでに無く
この胸の痛み 懐かしく
我もまた ひとつ あかり点す
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・
心騒ぐことは熄(や)み
億万の目が閉ざされる
寄せて返し 時は滞る
渇仰(かつごう)のくびき すでに無く
素足の天使が舞い降りて
浄められた窓 そっと叩く
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──だれかが口笛ふいた
──夏草の小道で
──だれかが口笛ふいた
──さわやかな朝に
待ちかねた青空に
君の笑顔映えれば
僕はもう躊躇わず
君の味方になれる
輝くほど 燦めくほど
悲しみだけ 薄れるように
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懐かしい風が吹く
こんな淡い午後には
君に宛てた手紙に
ほんとのことが書ける
誠実さが ただ一つの
君を選ぶ 理由(わけ)であると
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小学生高学年の教科書に載っていたフランス民謡「誰かが口笛吹いた」。
自分の作詞作曲の原点となった曲である。
爽やかな歌詞と新鮮な転調。新しい扉が開いた。
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冒頭16小節は原曲のままで、それ以降は私の作曲である。
「君」は中学校の制服を着て、柔らかい光に溶けそうになりながら、そこに立っている。
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雲の動きを目で追うように
あなたの背に届くように
祈りをこめる
痛みにくらみ 目を細め
君の空を見上げている
自由を賭けた跳躍を
やめないように
今日の思いを忘れないから
僕はずっと幸せです
とんな冬でも
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・
氷のような余韻を残し
すれ違った刹那の恋を
悔やまないけど
はじけた胸と 閉じた目で
君の空を見上げている
まぶたを刺して慰める
光の中で
今日の契りを刻みつけたら
善も悪もまじめに暮らす
ここに帰ろう
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ひとつだけ間違いないこと。
あの人が、この空の下にいるということ。
あの頃もそうだったのに。
もっと近かったのに。
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気をつけて 逃げ水の恋です
夏がまぶしいから
見えるはずのものが見えないのに
気づかない
目を開けて 私だけを見てて
昼の月のように
光なくしてから 見えてくるものも
あるわ
もう傷つくこと 悲しむこと
何もない 悔やまないで
昼と夜が呼び交わすとき
今の恋が本物になる
・
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よく聞いて 少し不安だから
夏が褪せるまえに
つかみかけた夢を
五線に残しておいて
そばだてて その耳を鋭く
若い恋はpiano
虫の羽音に似て 頼りない和音
だから
もう気遣うこと ためらうこと
何もない 悔やまないで
空へ人が呼びかけるとき
今の恋が真実になる
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君の素肌の温もりを
感じていた頃は
幸せという言葉さえ
素直に言えたのに
恵美の舗道に
また春がめぐるとき
僕は図書館の
白い座席に帰ろう
そこから街を見下ろして
小説を読み返そう
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八月は悲しみの月
繰り返される過失
君とよく似た女性を
愛してしまう気候
去年と同じみたいでも
花も人も違う ※
丘へと風が集まって
僕を牽制する
恵美の舗道が
秋の気配運ぶころ
僕は文学の翼を
試してみよう
羽の裏の白さを見せ ※※
小説を書き直そう
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※年年歳歳、花相似たり
歳歳年年、人同じからず
※※【習】という漢字は、鳥が羽の裏の白を見せて、飛び立つ練習をすることを表す。余談だが、鳥も飛行機も向かい風に飛び立つ。
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第2連、つまり2番のほうが長いという珍しい歌詞になりました。
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夜を忍んで逢いたい
恨みを越え逢いたい
死者と生者の定めは
交われない悲しみ
我の名は忘れてしまえ
ひとり咲け そして枯れゆけ
桔梗よ
魂は癒されることなし
逢いたくても逢えないなら
独り寝のこの夜
明けるな
・
・
弓を絞れど虚しい
命はもう戻らず
嘆く鴉(からす)は吾が友
もうよい とく帰れよ
ひとの心移るときを
見抜くなら 吾に教えよ
桔梗よ
魂は満たされることなし
時と時が重なるなら
吾が身に罪あるも
責めるな
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桔梗・・・高橋留美子原作「犬夜叉」に登場する悲劇のヒロイン。退魔の弓使いの巫女。
つまり、これはキャラソンである。
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手探りだけの闇のなかで
あなたのてのひら
出会えました
行き先のない船でもいい
あなたのぬくもり
すがりつきます
Namaste Namaste
あなたを信じる
明けない夜はないと
あなたは言った
・
・
自分のために祈るならば
なにも得られぬと
あなたは笑う
許し許され 心を交わし
すべてのしあわせ
求めなさいと
Namaste Namaste
あなたに従う
やまない雨はないと
みんな知ってる
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あなた=大日如来
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思い出はいつも
優しい陽だまり
色褪せた夢さえも輝くわ
綺麗じゃないよね
仕方がないよね
ぎこちないけど諦められない
あなたが望むならば
この樹は繁り
きららきらら 光りだす
梢まで
・
・
いつかは見つける
私のしあわせ
意外なほどに近くにあるはず
あなたが笑えば
世界がうなずく
あっけないほどピースが埋まる
あなたが祈るならば
この樹は稔(みの)り
さららさらら 歌いだす
不思議だね
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