詩人:もとり | [投票][編集] |
誰かが言った
死ぬくらいなら逃げ出せばいいじゃない
先の事を考えて絶望して
雁字搦めに囚われるから
逃げ出す力も無くなるの
誰かが言った
そこだけが世界じゃないのにね
他にも選択肢あったのにね
不遇な立場を嘆く事で
自分を保つだけで精一杯で
でもきっと変われたかもしれない
誰かの言葉でなく
誰かが手を差し伸べるだけで
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歳を一つ重ねた
動く事が億劫になった
経験を一つ重ねた
失敗を恐れる様になった
知識が増えていった
立ち回り方を憶えていった
言葉を慎重に重ねた
どちらとも取れる言い方を憶えていった
余計な物が増えていって
身動き取れずに雁字搦め
何も知らないから出来る事と
知ってるからこそ出来なくなった事がある
憧れていたあの人に
今じゃ歳だけ追いついて
記憶の中で消えていく
口だけ動かし
理想を押し付け
昔の自分に重ねた若者を
まだまだ未熟だと決めつける
そんな今の自分を
昔の自分はなんて言うんだろうか
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いつも明るいね
いいえ造ってます
人に優しいね
いいえ望む事をしただけです
誰とでも仲良いね
いいえ浮きたくないので必死です
そうして出来た虚像は
歪にかたどったイイコチャン
褒められたくてやってます
本当は何もしたくない
いつの間にか本音を言える人なんて
周りに誰も居なくって
いつの日にか本音で言える人なんて
誰か聞いて欲しくって
囲まれてるのに一人ぼっちと
皮肉を感じ自嘲する
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最近避けられてる気がする
何かしたのかな
じわりじわりと蝕み
気付かなかったふりでやり過ごす
言ってしまえば
最後な気がしてたから
もう戻れない
そんな気がしていたから
嫌いなのとか
傍に行かない方がいいのかなとか
不安な気持ちにも見ないふり
マイナスの事ばかり出て来るのに
それらしい原因は出てこなくて
いっそ終わらせようか
勘違いかもしれない
行ったり来たりの振り子のように
戸惑いと自棄の間で揺れている
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冗談 なんて一番卑怯
受け取り手への誘導と
それに対する感情への拒絶と
嘲りを含んだ嘲笑と
それで済まそうとする魂胆が
透けて見えて嫌になる
本当 冗談じゃないわ
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落ち込んでいい
泣きたいなら思いっきり泣け
つらいなら声に出せ
一生続く苦しみなんてそうはない
一過性の悲しみだ
だから内側に膨らむ感情を
思いっきり外へ吐き出せばいい
ただし目を背けるな
周りを見て
耳を傾けろ
救いの手を払い除けるな
一人になる事はない
そして一人になれる事もない
傍にちゃんと人はいる
お前は一人ぼっちじゃないのだから
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思えば物心が着く前から
一緒にいた気がする
何処に行くにも一緒で
お互い譲れない喧嘩をして
理解を深めて仲直りして
当たり前のこの日常が
ずっと続くと思っていた
でもあの人を見る君は
とても綺麗で
知らない女性の横顔だった
少し寂しくも
君の魅力を知ってもらえるのも
誇らしく嬉しくて
結婚おめでとう
素直に言えたかな
本当はずっと
大好きだったよ
上手く言えない言葉は
花束に託して
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好かれている
愛されているなんて
実感が無ければ分からない
曖昧な物だからこそ
言葉や行動で示して欲しくなる
分かるだろう なんて
そんな甘えを押し付けて
曖昧に濁して濁って
泥の中に心を汚されて
温度差が交差する
周りの人達を羨んで
離れていく心は実感出来るのに
また今日も濁った関係を置いたままに