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あいるの部屋


[12] 海鳴り
詩人:あいる [投票][得票][編集]

貝殻がカラカラわらった

カラスがせっせとゴミを漁る

人間は、はしゃぎながら日が暮れると帰った

野良猫は呆れてアクビをした

海は何も語らずうつむき、嘔吐を繰り返した

寄せては返す、ゴミの波

重油にまみれた鳥たちは、見せびらかすように重い翼を広げ死んでゆく

珊瑚たちは今夜も月の光が射さないと、土に還って空に舞う

後の世代に任せたと
人間たちはそれでも、まだ腰を振りながら首を吊る

吹き抜ける風は鼻をつまみ

深海魚は泥のように眠る



小さな子供がお菓子の袋にゴミをつめて帰ると


貝殻はカラカラ笑った

2006/02/02 (Thu)

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