詩人:あいる | [投票][得票][編集] |
雨降り君の眼
その水圧
ボクの胸が軋む
ゆるく染まるのは
泣き終えた君の瞳
日々リピート
曇りのち輝きのち曇り
赤茶けたドラム缶
自転を忘れた地球
小さな駄菓子
ゆるやかな下り坂
大嫌いな天気予報
ふと幼い頃の眼に
戻るときがある
蜘蛛の巣に捕まる
タンポポの綿毛たち
手の届く幼い星座を
かたどっている
そんな
マバユイものたちを
ボクらに
重ねたりなんかして
もどかしい距離を前に
もがこうとしない二人に
雨降り君の眼
その水圧
ボクの胸が軋む
蜘蛛の巣が君の涙まで拾う
小さな天体図
満天の星空を描き出してる
離れ離れのボクらを
上手く表していて
悔しいな
笑顔のち泣き顔
変えられない定義
今度はボクの番だよ
泣き散らかした
ボクのまで拾う蜘蛛の巣
重さに堪え切れず
二つの星は
くっついて流れた
孤独のち二人
距離じゃなくて
寄り添う気持ち
そんな
マバユイものたちに
ゆるく染まる君の瞳
望めば望む度に
違う表情を見せて笑った
淋しさか愛しさか
わからずに
ひどく幼く見える
君を抱く