優しい孤を描き行ったり来たり揺れる小船の如き気配をなぞるこんな時いつも思う過ぎてく物の美しさに心奪われるのはもうここには存在しないという心の嘆きなのか失くしたものに思い途切れる術を知らず舞上げる一陣の風の力を借りても身を任す事さえ出来ぬ落ち葉のコサージュこの胸にとどめて尚も叶わぬ思い
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