詩人:奏 | [投票][編集] |
一度書き出すと
次々と出てくる
繋がらない単語たち
白い画面に打ち込んで
クリアボタンにお世話になって
気付けばバラバラな単語が
ひとつの言葉になって
言葉が詩になって
白い画面が埋まっていく
それでも身体中にある
書きたい衝動は収まらなくて
言葉は道具のハズなのに
いつの間にか僕らは
言葉に動かされてる
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生きていくのに
自ら首を絞めて
苦しんでる少女を見た
回りから愛されてて
大事にされているのに
それに気付かないで
「寂しい」と言う
少しでも前を向けば
皆が待っているのに
下ばかりを見つめて
「死にたい」と言う
寂しいのが怖くて
存在を必要として
身体を求める少女を見た
ただぬくもりが欲しかった
16歳の少女の末路
俺はそいつを見て
一つ悲しみを覚えた
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苦しいとき
傍に居てくれるのは
誰でもなくて
自分の中に居る
ちっぽけな
詩でした
ぐちゃぐちゃで
自己満足な世界で
詩だけは
僕の中で唯一
綺麗な存在で
悲しいときも
嬉しいときにも
詩は一緒に居てくれて
そんな詩に
いつも通りぐちゃぐちゃで
自己満足な恋文を
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いつだって僕らは
道の見えない暗闇を
滅茶苦茶に走ってきたんだ
走る足が疲れて
進むことが怖くなって
動けなくなってしまっても
仕方無いことなんだ
そんなときはホラ
手を貸してあげるから
ゆっくり歩き出そうよ
見えなくても
迷うことなんて無いんだ
行きたい道を進もう
何も見えないけど
進めない道なんて無いから
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一緒に過ごす日々が
少しずつ
確実に
短くなって行く
そんな日常で
何かに泣いて
何かに怒って
何かに笑って
無理して笑わなくても
一緒に居てくれる
仲間が出来たから
帰るだけだった
無駄な放課後が
今では待ち遠しいんだ
進学や就職で
みんな離れていくから
「たかが友達」なんて
そんな関係じゃなくて
もっと深い
笑える仲間になりたいって
そう思うんだ
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あやふやな区切りに
不可思議な関係
それが楽で
それが酷で
お前は俺が好きだけど
俺はあの人が好きなのに
土曜からあやふやな境界線
強く言えないのは
俺が最悪な人間だから
この関係が心地よい
俺が最低な人間だから
そして今日もあやふや。
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忘れていたんだ
昨日は
貴女の誕生日だったのに
この俺は
ただ
遊んでいた
消したくなかった
忘れたくなかった
貴女の記憶が
いつの間にか
ぽっかり
無くなっていて
こんな時ぐらい
涙が帰ってくれば良いのに
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全てを知っていて僕は
何も知らないフリをする
何も知らない君は
全部知ってるフリをする
最高で最悪な
灰色のワルツを踊ろう
所詮は演技で
全ては道化で
真っ暗な闇に
しばし微睡もう
嘘が本当で
本当が嘘で
ああ、綺麗なワルツだ
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「君に恋人が居たって、君のことが好きだよ」
そう言いながら
笑ったお前の横顔
「だから友達で居よう」
そう言いながら
開き直ったその横顔
その眩しさが
その優しさが
俺には苦しくて
お前が好きになった
俺の優しさなんて
お前に比べたら
微々たるものなんだよ
今はただ
純粋なお前を見て
一人ため息をつく俺
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こんなにあいつが好きなのに
きっとあいつは気づいてない
こんなに思われてるのに
その想いには答えてやれない
どっちも苦しいよ
この想いに
引き裂かれそうだよ
一方通行かつ前後行き止まり
ああ
泣きそうだ