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手に掴んだ光が
色褪せて消えたんだ
目の前が暗くなってまた闇を恐れていく
幻想に溺れ
悲しみ以外の感情を忘れ
ただひたすら
失くした光を追い求めた
暗い場所で絶望の淵
誰もいない
ダレモイナイ
孤独の上に立って気付いたのは
あの光が君の手だったって事
ただそれだけの事
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意志を持たない人形達の世界で…
支配する人 される人
二つの選択がある。
どの人形でさえそれを決める権利はなくて
糸をつけられた時から決まる使いミチ
例え支配しようとも
すでに皆は『される』側。
意志さえ持てない操り人形
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春夏秋冬
その四季に匂いがあって
その匂いで震え戸惑う
春には全てが始まり
慌ただしく去ってゆく
青春の桜の匂い
夏にはみんな賑わいたち
何かを胸に刻もうとした
生涯の祭りの匂い
秋には静かに色付き
淋しさを漂わせた
静寂の街の匂い
冬にははかなく散った
街路樹の枯葉
失恋の日の匂い
そいつらは優しく感じそっと心をかるくしてくれる
結局得体の知れない安堵感に包まれる…
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君が隣にいて
笑っている
僕は少し悲しい表情をしてみる
どうしたの?
と君は言う
なんにもないよ。
と僕は笑ってごまかす
すると君は泣きそうになる
泣かないで、ただ君の横にいつまでいれるんだろうと思っていただけ。
そしたら君は笑顔になって
いつまでも一緒だよ。
と言った
目が覚めて
それが夢だと気付いた
それが僕の夢だと気付いたんだ
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あちこちに楽しい笑い声
ボールを蹴る音
ボールを打つ音
柔道部の気合いの入った声
吹奏楽器のムード演出
それだけで
今まで心に残った青春時代の
夢の放課後
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君が近くにいるのに遠くにいるよ
僕とだけ喋ってくれればいいのに
君と離れていくのはわかっていた
それでも
もう終わりだと思いたくなくて
だから僕の口から『さよなら』は出ないんだよ
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イルミネーション輝く
こんな夜には
君を抱き締めたくて
窓に君の笑顔をなぞってみたり
でも君はもういなくて
思い出とじゃれてみたりして
あのビルのネオンも君がいないときれいに見える
君がいればまぶしい笑顔でそれをぼやけさせる
それでも君はもういない
『寒くなってきた。』
そして一人
静かな夜に身を投じた
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限りある命の中で…
止まらない輪廻の果てに何があるのか
繰り返す出会いと別れ
刻限的な別れもあれば
永遠の別れもある
共に過ごした時は
忘れてしまっても心の奥底の宝物
まばゆい光の放射で心を照らす
そんな光を信じながらも
光を放つその前に
目の前にいる人が永遠であってほしいと強く天に訴えた
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埃がかぶってた一本の線香花火に火をつける
今までこの線香花火だけは使わないでいた
いろんな夏があった
夏の夜
夜空に咲く花火よりこの小さな花火を愛した
今はもういない妻との青春の中でも
線香花火は僕らの頬を染めた
子供たちが幼かった頃も家族の絆として線香花火を囲んだ
子供たちがこの家を去っていってからは
この線香花火のゆらめきは失っていた
妻がこの世を離れてから
うすっぺらい人生を一人で辿ってきた
母の死を告げた線香花火
自分に近づいてくる妻と母の足音
それを聞いてこの線香花火に火をつけた
自分が歩いてきた人生(ミチ)を振り返ると何本の線香花火が輝いている
最後の線香花火はまぶしいくらいの輝きを見せて
命とともに消えさった