耳障りな音もない目が乾くこともない気持ち悪い汗もない寒さも暑さもないその夜には光が射して空気のように漂う心その頬には光が映って行き交うものは何もないただひとつになったからこの世界はふたりのものさみしい気持ちも悲しい思いも音もなく窓から去っていくその夜には光が射してもう光に溶け込んでその髪には星を散りばめきらきらと輝いていた
[前頁] [さみだれの部屋] [次頁]