詩人:さみだれ | [投票][得票][編集] |
静かに涙は流れます
誰の目にも平等に
心を表すのが
少し苦手な私には
ちょうどいいのでしょう
体のあちこちに
たくさん刺を生やしているから
本当はこうなんだよって
言えないのです
私は忌むべきものですから
きっとそれは当然の結果なのでしょうが
愛するあなたに与えられるものなら
死であっても
嬉しいのです
ただ静かに涙は流れます
この邪悪な目からも
心がちゃんとアラワレルなら
あなたにだけでも
見えていてくれたなら
私のこの禍々しい刺が
あなたを傷つけぬよう
それは逃げなのでしょうが
私には唯一の道だったのです