銀の梯子で月へと上っていくさみしがりの彼女が背を向けて上っていく海は凪いで鳥も鳴かず地平には人影もなく真っ白な月の後ろに彼女が隠れるまで私には何ができるどんな言葉が届くここにあるのはわずか月までは持っていけないさみしがりの彼女はきっと知っていたんだ
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