詩人:野上 道弥 | [投票][編集] |
細い細い指に銀色の輝きを満たす
あなたはそれを空にかざして
輝きを楽しんでいて
いつまでも微笑んでいて
不意に涙を流して
声に出さず
唇だけ動かして
ありがとう
を言ったね
指輪一つであなたを縛る気はないけれど出来るものならその指輪のようにあなたの傍にずっと居たいんだよ
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天然石に秘められた言葉達を信じて
小さな小さな巾着袋に積め込んで
強く強く握り締めて
小さく小さく祈ってる
子供染みてると君は笑ったけれど
乙女心を無くさないで居る
純粋さを持っている君が羨ましい
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どれだけ泣いて
笑って
怒って
哀しんで
楽しんで
落ちこんで
嘆いて
憂いて
微笑んで
真似して
努力して
変って
疲れて
恋して
憧れて
愛して
慰めて
抱いて
抱かれて
夢見て
寝て
起きて
仕事して
逃げて
戦って
あなたに近づこうとしても
あなたにはなれない
私は私で100%だから
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逢いたくても
逢いたくても
逢えない夜は
枕を抱きしめて
あなたも逢えない夜を過ごしていると
同じ想いで過ごしていると
自分を慰めてた
終わって欲しくない夏の
終わらない日の
終わって欲しい夜
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それはきっと不思議な不思議な大切な大切な宝物
話す手段は
顔を付き合わせて
文字で
電話で
詩で
表現方法は異なっても表す気持ちは同じ
離れていてもそれが苦にはならない
だから不思議で不思議で大切で大切で掛け替えのない宝物
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どれだけ一緒に居ても願いばかりが強く出てくる恋する気持ち
口にはしないけど伝わってるのが嬉しくて
いっぱい伝わって欲しいと欲が出る
それも願い
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転寝する君の寝顔をただただ見ていた
いつ目を覚ますのか解らないけどただただ見ていた
鳴らない携帯電話を弄んで
好きな音楽小さく小さく聴いて
たまにヘッドライトを追ってみたり
誰に言うわけでもないけど
どうしようかな
なんて呟いてみたり
君の頬に風が揺らした髪が落ちたから
それを直してあげたり
ただただ君の寝顔を見ていたそんな夜
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何もする事無い夜は
本でもじっくり読みながら
うだるような暑さを忘れていく
それはさながら
秋の夜長の前哨戦の如く
ただただ読みふける
グラスの中の氷が音を立てて割れると
琥珀色が冷たくなった合図
薫りと喉を焼く感触を楽しんで再び読みふける
夏の夜の過ごし方
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夜毎繰り広げられる街中のドラマ
自分もその中の主人公になるべく徘徊した
都会の灯かりの下では自分に嘘はつきたくなかったから
今日も涙だけは堪えて喧嘩は我慢しない
たった一つしかない真実よりも
無数に転がる目の前の現実だけが大切だった
今はもう戻る事も無い過去と言う名前の真実