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野上 道弥の部屋  〜 投稿順表示 〜


[204] 真夏の夕陽
詩人:野上 道弥 [投票][編集]

   立ち並ぶビルの窓から

   四角い朱い光が僕達に降り注ぐ直前のお話


   僕らはずっと繋いだ手を少し離して

   眩しい夕陽から逃げるように歩いて

   ビルの影に人目を避けるように入った


     隠れてキスをしてた

     長い長いキスを隠れてしてた

     四角の朱の光が僕らに差し掛かった

     もちろん気付かなかったけれど


   影から出た僕らは腕を組んで歩いてた

   長く長く伸びた影は一人の姿しかない感覚だった

   真夏の夕陽はまだまだ暑く眩しい

   忙しない人の流れは逃げるように速い


      僕らに流れる時間はなんて遅い

2004/07/28 (Wed)

[205] 縁日
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はぐれないように君の手を強く握ってた

 はぐれないように僕の手を強く握り返してた

  振り返った時

   別の人なら嫌だなと

    永遠と思える瞬間があった

     君は悪戯心に爪を立ててた

      読み取られてたかと

       本気で思った

        人ごみの中の喧騒に小さくはしゃぐ君は

         僕の愛する君なんだと

          心から思った

           全ての店が閉まる時間まで一緒に居て

            君が悲しげに声を奏でた

             お祭りの後って寂しいね

              二人で居ても寂しいの

               と、聞き返したくなる

                縁日の夜

2004/07/28 (Wed)

[206] もうひとつの縁日
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私と
  あなたとの思い出を
           縁日の屋台で並べたら
                     私以外の誰が
   買っていくのが楽しみで
              あなたも買いに来なければ
  そのまま花火として
           打ち上げるからね

2004/07/29 (Thu)

[207] 私が私で
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    いつも私だけが待たせれるのは嫌なんだから


    待つのは疲れるのよ


    待つのには慣れてるって言っても


    そうしないと私が私でなくなる


    お願いだから


    ね

2004/07/29 (Thu)

[208] 足取りの寂しさ
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寂しさに足をとられないように

  少しがむしゃらに仕事してみたり

    知らない街でたたずんでみたり

  ウィンドウショッピングなんて

    柄にもない事してみたり

      空いた茶館で長居して

        店主と他愛のない話をしてみた

     ただ、女の子を買う事はしなかった


   なのに

     何気ない一つ一つの動作が

    君と居た時間を想いださせ

        また寂しさが足を取りにやってくる

2004/08/01 (Sun)

[209] 灰が落ちた音
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点けたタバコを一口も吸わないほど君の写真を見て


   君を想いふけっている


      満月の夜

2004/08/01 (Sun)

[210] 
詩人:野上 道弥 [投票][編集]

届かない声が

 磨かれたガラスに

   ひびを入れるくらい

     君の元に届かないから

       何度も何度もこだまして


痛いくらいに僕の耳にも心にもこだましてるんだ


その答えになる声と思いが
   
    君の元でもこだましてるんだろう

2004/08/04 (Wed)

[211] 整形
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猫好きな君のそばにいつまでもそばにいる方法は

  ブラックジャックに頼んで猫に整形してもらうしかないのかな

2004/08/06 (Fri)

[212] 待ちどうしい日
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     もうすぐ君が生まれた日が来るね

2004/08/07 (Sat)

[213] コインロッカー
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ロッカーの番号

 いつもは自分の誕生日だったけれど

  最近は君の誕生日

2004/08/08 (Sun)
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