何もする事無い夜は本でもじっくり読みながらうだるような暑さを忘れていくそれはさながら秋の夜長の前哨戦の如くただただ読みふけるグラスの中の氷が音を立てて割れると琥珀色が冷たくなった合図薫りと喉を焼く感触を楽しんで再び読みふける夏の夜の過ごし方
[前頁] [野上 道弥の部屋] [次頁]