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中村真生子の部屋  〜 新着順表示 〜


[260] 光の中を…
詩人:中村真生子 [投票][編集]

秋晴れに誘われて

車で出かけてみる。

山の方に向かうと

稲刈りが終わった田んぼが

広がっていた。

この前

この道を通った時

蓮華の花が咲いていた。

月日の経つの早いこと。

けれどそれを嘆くまい。

それより

「光あるうちに光の中を歩こう」。

きらめく秋の光の中を…。

今なら

金木犀の香りとともに…。



2012/10/21 (Sun)

[259] 魚釣り…
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魚釣り
姉は刺身を
釣れという。

2012/10/21 (Sun)

[258] 赤い羽根
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する側も

募る側も

羽ばたかせてくれる

赤い羽根。

冷たい風が吹き始めた

秋の街角の

小さな陽だまり。

温かな光に包まれて

手から胸へと

羽ばたきぬ。



2012/10/20 (Sat)

[257] 
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喧噪の中に

喧騒はなく

あるのは互いに必要な声。

その中で

自らが必要な声を聴け。

他の声が

どんなに大きくても

それに屈することなく…。

どんなに楽しそうでも

それに惑わされることなく…。

必要な声は

いつも一つ。

ほら、耳を澄ませば

聴こえてくる

心に灯をともすあの声。


2012/10/19 (Fri)

[256] 懐かしさ
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灰色の雲が広がり

海も灰色。

木々のところどこが

赤や黄色に色づき

ススキとセイタカアワダチソウが

並んで風に揺れている。

時折、落ち葉が

急ぎ足で道路を駆けていく。

もうどこかに

舞い降りたに違いない

冬の便りが

見つかりそうな朝。

ふと懐かしい気持ちが蘇える。

古い友に出会ったような…。

足元には

雪のように白い

一輪のシクラメン。


2012/10/18 (Thu)

[255] 確かな存在感
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うららかな秋の午後。

集まった者たちで始まった

とりとめのない会話。

やがて

互いの心と心が響きあい

一つになった心が

それぞれの中に還っていく。

その瞬間の

確かな存在感。

今、私はここにいる。

確かに、私はここにいる。

ただ存在するという

心地良さとともに…。

傍から見れば

なんでもない

雑談のひとコマ。

人は人と響きあうことで

自らの存在感を感じるのだろう。

季節(とき)と響きあって

いのちを紡ぐ

野の花のように…。


2012/10/17 (Wed)

[254] 窓ガラス
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窓ガラスを拭く。

泥やほこりが取れて

窓の向こうに

すっきりと

美しい

秋の風景が広がる。

海が空が雲が

木々が草花が

鳥たちが

目覚めたかのように

生き生きと語りかける。

誰もが

磨かれたガラスのような

心を持っている。



2012/10/16 (Tue)

[253] 郵便ポスト
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手作りの

ポストを買った。

青と白の爽やかな色。

上からでも

下からでも取り出せる。

嬉しくなって

さっそく玄関に置き

そばに花も飾ってみた。

ボタンのような取っ手を持って

ふたを開けて

新聞や手紙を

取り出すたびに

木の温もりと

作った人の温もりと…。


2012/10/15 (Mon)

[252] ご縁の花
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懐かしい人

新しい人…。

いろいろな催しで

たくさん出会った週末。

心のアルバムには

彩とりどりのご縁の花。

この種が

また新しい花を

咲かせますように。

互いの胸で育まれ…。

この花が

また新しいご縁を

咲かせますように。

いろんな胸で育まれ…。

人と人とで

咲かせるご縁の花。






2012/10/14 (Sun)

[251] 持ち物
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幼子は

おもちゃを手に取る。

持つということ知るために…。

取っては手放し

手放しては取り

持つということを学んでいく。

そうして

本当に持つべきものを

見つけた人は幸せだ。

だれでも

いつでも

どこででも

持つことができる

それを。

何よりも

豊かさをもたらしてくれる

それを。



2012/10/13 (Sat)
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