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中村真生子の部屋  〜 新着順表示 〜


[250] 青い空の呼吸
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胸を広げて呼吸をし

少しずつ

心を広げていく。

いつの間にか

心の窓も

少しずつ

開いているようにと…。

そしていつか

心に青い空が

広がるようにと…。

たとえ

曇りの日や

雨の日があっても

青い空ともに

生きていけるようにと…。



2012/10/12 (Fri)

[249] 鷺浦にて
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出雲大社の鎮座する

杵築の山を越えて海に出る。

岬に囲まれて小さな港があり

川のそばには古いお社がある。

通りに車の往来はほとんどなく

時折、海風に乗って

港から話し声が届いてくる。

澄んだ水が

ちゃぷちゃぷと磯に寄り

岬や小島の向こうには

常世の国があると信じたくなる。

遥かなる人たちがそう思ったように…。

お社は

伊那西波技(いなせはぎ)神社。

大国主神が

高天原に国を譲るかどうか

息子の事代主神に聞くために遣わした、

稲背脛(いなせはぎ)が主祭神という

(『日本書記』)。

通りかかったお年寄りに尋ねると

「いいお宮さんですよ。

私も昔だけど、

もっと昔の人に聞いてください。

気をつけて帰りなさいよ」と

手押し車を押して港の方へと向かっていく…。

島根半島の浦には

そこにいるだけで心地よい

懐かしい時間が今も息づいている…。


2012/10/11 (Thu)

[248] 木よ…
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木は神様の

楽器に違いない。

息吹を感じて葉を揺らし

音を奏でるよ、

さわさわと…。

木は神様の

画板に違いない。

絵筆を感じて葉を輝かせ

光を放つよ、

きらきらと…。

木は神様の

御心に違いない。

佇むものに寄り添って

ともに揺れるよ、

ゆらゆらと…。

木よ…。

その音色で

その輝きで

そこに在ることで

深い安らぎと

静かな勇気を与えてくれる

木よ…。


2012/10/10 (Wed)

[247] 小さな虹
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テーブルのコップの

ジューズに上に架かった

赤や緑の光の花束。

窓辺のミキサーのガラスと

早起きの光たちが紡いだ

美しい手仕事。

コップを手に取り

ジュースと一緒にいただく。

心にも小さな虹が架かって

ほっこり幸せな秋の朝。



2012/10/09 (Tue)

[246] 天まで届け
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天まで届け、あなたの願い。
彼方まで届け、わたしの願い。
やがて
雨雲は遠くに去り
青い空と絹のような白い雲。
優しい光が降り注ぐ。
雲を縫って
それぞれの心に…。
爽やかな風が吹く。
木立を抜けて
それぞれの心に…。
光と風と心が
一つに解けていく…。
天まで届け、あなたの想い。
彼方まで届け、わたしの想い。


2012/10/08 (Mon)

[245] なんとなく…
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一斉清掃の日。

なんとなくみんな集まって来て

なんとなくそれぞれが作業をして

ホウキだけでなく

ちり取りを持ってくれば

良かったと思っていたら

シャベルだけのおじいさんと

なんとなくチームになって

子どもたちは

子どもたち同士

なんとなく集まって掃除をし

「お父さんにそっくりだね」

とある子どもは二人に言われて

なんとなく終わった一斉清掃。

なんとなくほのぼの…

そして

すっかりきれいになる。


2012/10/07 (Sun)

[244] バラの想い
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「美しいから棘がある」

のではなく

「棘があるから美しくなった」。

自らの性を

受け入れながら、

だからこそ

乗り越えようと

ひたむきな想いを重ねて…。

ふと

そんな気持ちが花開く…。

秋のバラの咲く小さな庭で…。



2012/10/06 (Sat)

[243] ウソと紅葉
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バスを降り

家へ帰るいつもの道。

「フィーフィーフィー」という

聞きなれない

鳴き声に呼び止められて

見上げれば

色づき始めたケヤキの木。

「フィーフィーフィー」。

声の主が気になって

しばらく佇み

やっと見つけた茶色の鳥。

「フィーフィーフィー」。

元気いっぱいに口笛吹いて

秋の陽気を

楽しんでいるようなウソの声。

誰よりも最初に

ケヤキが色づき始めたことを

教えてくれた鳥。


2012/10/05 (Fri)

[242] 素晴らしいお手本
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各自が洗濯して

返却することになった

ボランティアで使ったTシャツ。

真っ先に返ってきたTシャツは

少しのしわもなく

アイロンが当てられ

ピシッと畳まれ

もとの袋に入れられていた。

新品の時より

きれいなくらいに…。

その人の

人となりのようなTシャツ…。

素晴らしいお手本に

真似をして頑張ってみる。


2012/10/04 (Thu)

[241] あなたに届け
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優しい香りに

辺りを見渡すと

通りの家の生垣に

金木犀の花。

きれいに刈られた

長方形の

濃い緑色のキャンバスに

星のような杏色の花。

出会う人ごとに

優しく包み

生きていることを

祝福してくれる

金木犀の香りよ。

秋の風に乗って

寂しがり屋のあなたに届け。

2012/10/03 (Wed)
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