慌てて隠されたのか
放棄されたのか
山中に
無造作に埋められていた
加茂岩倉の39個の銅鐸。
再現された土中の様子に
想起されるのは一つの終焉。
森の緑と
木漏れ日の輝きのごとき
青銅器を放ち
土の色をした鉄器を手に
大地を耕す生活の始まり。
かくして人は森を出て
今へと続く暮らしを始めた。
鎮守の森に
在りし日の想いを重ねながら…。
終わりなきもの初めなし。
季節は巡り、人も巡る。
いつの時代も
大きなものに導かれながら…。
加茂岩倉遺跡:島根県雲南市加茂町岩倉
2012/11/06 (Tue)