詩人:きよたか | [投票][編集] |
言葉の大海原。
その真中心から少しずれた辺りに
小さな 小さな
心がおりました。
ゆりかごの様な小さな舟の中、柔らかい布で、大事に大事にくるまれて
その大海原に、ゆらゆら揺られておりました。
時に海は、母なる優しさでゆりかごを包み
時には、神のいたずらの如く荒れ狂いました。
私のゆりかごは、いくつもの波風を越え、いくつもの優しさに抱かれながら、未だにゆらゆらと揺られており、ですがそれは"私の頑張り"と言うよりは、ほとんどが惰性の様な物であったと思うのですが。
この広い大海原の中には、途中で波に飲まれてしまったゆりかごもいると言う事、そして、近頃はそれが多いと言う事を、風が教えてくれました。
かといって、私は何かをする訳でなく
しいて言うなれば、ただただ思考の森を迷走する事くらいなもので。
今日も特に荒れる様子のない海の上、私はいつか自分も、波に飲まれてしまうのだろうか?と
好奇心に少し似た、恐怖をゆりかごに乗せて
この広い広い大海を
座標上での話をするなれば
上へ
下へ
右へ
左へ
しかし、決してとどまる事は無く
ゆらゆら ゆらゆら
漂っている。