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山崎 登重雄 の部屋  〜 投稿順表示 〜


[232] 交流詩@ 君が詩
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


道なき道を満ち足りて
野辺に足をとめ眺むるは

名もなき花の凛とした
笑顔に応えるまた笑顔

また歩み出す未知の道
踏み締める未知に道続き

歩みし背中に刺さりたる
君詠みし詩は旅人の

光と陰と愛と誠か

やがて倒るる旅人に
芽吹く詩歌は花開き

継ぎ歩む者の道しるべ
野辺に名もなく凛と咲き

足留めては微笑みて
目を奪いてはまた詩う

道なき道も道となり
迷い子諭す君が詩

旅人の背に刺さりては
陽光月光きら星の

万葉の夢

君が詩歌よ

2009/11/28 (Sat)

[233] 交流詩A プレゼント
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


この世の中に
ささやかなプレゼント

ポケットに入ってたお金
手のひら分が触れる温もり
歩いていける優しさ

& WINK & KISS & SMILE

これだけあれば
結構 LOVE & PEACE じゃない?

だって独りじゃない
最初は君にささやかなプレゼント

こんどは君が LOVE & PEACE
世界中でこんなキャッチボール

ほら
結構 LOVE & PEACE じゃない?

2009/11/28 (Sat)

[234] 交流詩B そらまめ
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


鮮やかな色に香り
すこし個性のある味がして

茹でたてのそらまめ
いただきまーす

あなたは皮ごと
わたしは剥いてから
似てない二人
でも一緒にそらまめを食べる

お皿に積み上げてたそらまめが
半分消えて半分皮だけ残る
でもあなたは全部食べちゃう
嬉しいけど恥ずかしい

そらまめ そらまめ
おなかいっぱい
あなたもわたしも
おなかいっぱい

鮮やかな温もりに安らぎ

個性のあるあなたとわたし
二人は茹でたてのそらまめ

どうぞ残さず召し上がれ

2009/11/28 (Sat)

[235] 交流詩C ほたる
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


彷徨う螢たちよ

あわい明滅を繰り返して
覚束ない飛跡で漂う

ふわふわとゆらゆらと

甘い水に誘われて
オリジナルの光を止めちゃいけない

今は苦い水でも
必ずもっと光ゆく源のこの瞬間を

ちからいっぱい飛ぶんだ


なぁ 螢

ポケットの中の辞書を覗いてごらん
渡・歩たる・穂たる・帆たる…

およそ使わない語群だって今を未来を指してる
絶対に諦めないでおくれ

きっともっとずっと光ってる
君たちの姿をこれからも見せておくれよ

こんなに進んだ世の中ですら
螢の光を解明できてないんだ

稀有のきらめきはムシケラなんかじゃない

甘い水に誘われて
暗闇の中で独りで狩られたりしないで

君たちを見守っている瞳や手のひらを信じてよ


みんな小さくたって光ってるんだぜ

2009/11/29 (Sun)

[236] 交流詩D 自慰
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


なんとなく慰めて
渇いた時間を過ごすときがある

それは不意に
それは無意味に
それは感情とは別の
それはやり場のない

脅迫と空白

ベッドでソファーで
トイレでバスで

可憐な少女と
妖艶な熟女と
空想で妄想で
動画で静止画で

月に幾日
週に数回
日に幾度となく

気まぐれに訪れるオスの習性

無視をする
拘束される
渇いた逃亡劇

良く似た誰かに
明日を知らない迷子たちを

おはよう
こんにちは
さようなら

リアルな世界の扉が開く刹那に少し笑う

2009/11/29 (Sun)

[237] 交流詩E バイキング
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


なんてゴージャス
ここぞとばかりに平らげろ

肉肉肉肉ちょい野菜
肉肉肉肉ちょい魚
肉肉肉ぁぁぁちょい苦肉
器が空だぜ打ち鳴らせ

今だけは農耕民族を忘れて

なんてデンジャラス
ここぞとばかりに平らげろ

プリンにゼリーにヨーグルト
ケーキにアイスにチョコレート
ジュースにコーヒー・ウーロン茶
氷が足りない打ち砕け

今だけは無国籍に溺れて

あ〜っ い〜っ
う〜っ うぇっっ…

おおお〜

血管の中じゃアニマルレース
そりゃあ高価な胃袋様だ

シアワセバイキングに眉間もシワヨセ

2009/11/29 (Sun)

[238] 交流詩F フォトローグ
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


切り抜いた時間 花 海 人 空

刳り抜いた風景 色 夢 情 命

約束された 瞬間は 凍結されて
もしかしたら 僕のエゴで 標本

確かに キレイだ 確かに 写る

同じ時間 二度と 誰も 見ない

大切に 言葉を添えて あげても
そこにだけ存在する 点 線 面

君は 花じゃないし 海じゃない
感性 構図 描写 そうじゃない

大好きだと言う 大嫌いだと言う

千にも 万にも 一にも 無にも

生きている 写せないから美しい

2009/11/29 (Sun)

[239] 精読詩@ 白夜
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


お題ほど洒落た話じゃないんだ

終わるはずのコイツがまだ動いてるから
照れ隠しに話すのも悪くないだろう

神々のいたずらが続くなら
僕も間抜けづらのままに綴る

チャンスなら素直に好きだと

言うだけ言っちゃうから笑ってね

終わらない太陽に感謝して
眠らない星々と君を見てるから

好きだと言うだけ言っちゃうから

あしたもまだ動いてたら笑ってね


ねぇ

どうやって神々を味方にしたのさ
白夜をくれたのは君なんだろう

ありがとう

先に笑っちゃった

2009/11/29 (Sun)

[240] 精読詩A 時に流れる砂の城
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


恋愛ってこんなイメージ
崩れちゃうかも 崩されちゃうかも

わざと崩すかも

感情のループに押し流されてさ
いくつになってもさ
呆れるくらいの恋をしてさ

泣いて 笑って

息つく間もなく愛が溢れてさ

あとほら縁日みたいで
楽しさに隠れた切なさが残ったりさ

もうほら好きで好きで大好きで
あのヒトを思う言葉を書き集めて

どんな小さな幸せさえも掻き集めて

でもさ 掃き集めた落ち葉みたいに
集めても集めても かぜが吹くとさ

ねぇねぇ…
にぎりしめた砂の…
この粒があなたで…
この粒がわたし…

零れ落ちたら… どこにいるか判る?

堕ちていく 時間の中に 溶けていく ねぇ恋ってさ 砂時計だね

2009/11/30 (Mon)

[241] 精読詩B さかな
詩人:山崎 登重雄 [投票][編集]


部屋の中に違和感をむき出しにした水槽

空間を無視した異世界に君を飼っている

希少な彼女は優雅に泳いでみせる
餌をねだるエロチックな唇

魅せつける腰付きでターンしては
水滴を飛ばして俺を誘ってきやがる

希少な彼女は自信たっぷりに振舞う

いじわるして餌の素振りで仕掛ければ
大胆なボディーで弓なりにジャンプ

やっぱり俺が折れるのか

希少な彼女の視線の脇で
俺は犬のように這いつくばって

水浸しの床を拭き続ける

2009/11/30 (Mon)
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