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山崎 登重雄 の部屋


[187] 一行詩集 _いっしんつむぎ_T
詩人:山崎 登重雄 [投票][得票][編集]


治癒 / 偶像は実体が破りトラウマは消えた

開放 / 新しき舞台には新しき演者が相応しい。

本音 / 私は私を知っている。約束は果した。

報芽 / 冬を知る者が春の慶びを味わうが如し

性 saga / 男は一振りの刀だけを帯びて生きる阿呆

性 saga / 女は腹の中で血の涙を流す鬼

性 saga / いずれも抜き差して魂を喰らい合う亡者

性 saga / 心も身体も囚。だから心が生きて、性。

保線 / 同じルートを直し続ける。

ロシアン・ルーレット / こめかみに銃口をあて生きていく社会。

ロシアン・ルーレット / 弾いた者だけが知る真実。

告白 / 言えないままの後悔は、羽の色を詐り公園で餌を貪る鳩ぐらいに、屈辱。

文豪よ聴いてくれ / 二人で罪を作り 罰だけを抱いている

名前 / 呼べばいい。その名を知るなら。

言葉 / 空っぽのままでも、思い切り投げてみればいい。

孵化 / たった独りで殻を破っても、翼はまだ覚束ない。

人の夢 / 儚いと言うが、そうとは限らない。

時 / 空を見ながら円盤が飛来するのを待っている愚かな雨上がり。

小者 / そんな奴がここに独り。

wrapping / 幼子のまま大人で包む。

嘘 / 好きだ、は嘘。素敵だ、は本当。

嘘 / 自分に巧妙に騙されて俺はまだそれを知らない。

詩人の憂鬱 / 産み落とした言葉が身を喰らう。

祝福 / 眠れ。闇は俺が見張る。

夜明け / 間に合わない。君の傍らで灰になる。

求愛 / 宛先不明のため差し戻し。

危険文士 / 詩人は狩られる。そして人類は滅ぶ。

贋者 / やはり勘違いか。詩人が一番文盲だ。

剣豪 / そのペンで何人葬り去った?

一助 / 彼女は乗り越えた。そして終わり。あとは詩人の鼻歌だ。

不可 / 泣くには早過ぎた。でも笑うには遅すぎる。

待っているから・・・ / 詩人に愛なんかねぇよ。文盲の戯言さ。

詩人の業 / 言葉だけが空を舞い、綴りし者は墓の中。

いない。何処にも。 / 僕の憧れも君の魂もここにはいない。

2009/11/15 (Sun)

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