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[240] 秋空
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風ももぅ秋のにおい
きっとこの高い空の下何処か
君もあたしと同じようにこの風を感じているんだろう

この秋空の彼方、
遙か見渡せる望遠鏡があったとしたら

あたしは君と見た世界を探してしまうでしょう


まっすぐな瞳が愛しくて
空を見上げるフリをしては

少し背伸びをしたりして
君は気づいていたのかな

どうか大好きな君
あの頃のように
この小さな手を握って
そして まっすぐな瞳にあたしを映して

ねえ、もぅ空はこんなに高いのに

見上げたって君はもう居ないんだね


こんなに世界はまばゆいのに
あたしだけあの景色の中に取り残された気がして

振り向けば
町は次の季節の足音を響かせているのに

あたしはしゃがみこんで
泣き叫ぶことも出来ないまま


どうか大好きな君
あの時のままに
この髪を撫でてそして

まっすぐな瞳にあたしを映して

空の青さにさえ目を背なければならなかったのは
壊れていく世界を
守りたくて


どうか大好きな君
あの頃のように
この小さな手を握って
そして
まっすぐな瞳にあたしを映して

2006/08/31 (Thu)

[241] 神歌
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時は何度も
同じ場所を巡り
風は息を潜めはじめ
黒い布を纏った空が
世界を歪め始める

指先をつたうこの声を
小さな箱舟に委ね
遙か遠く…遠くまで

遠くまで


この物語の結末は
遠い昔に見た領域

前世にも来世にも
響く神々の歌声

今はその眠りが
愛しくて恋しくて

醒めるのならどうか
誰の手も届かぬ場所で


髪を撫でるその吐息を
時の切なさに重ね合わせ
届かなくても
全ての想いには
意味があることを知る


月明かりさえ煩わしくて
遠い昔の枷も外せぬまま

揺らぐことさえ
知らない僕は

今もあの歌声だけを
感じている


この物語の結末は
遠い昔に見た領域

前世にも来世にも
響く神々の歌声

今はその眠りが
愛しくて恋しくて

醒めるのならどうか
誰の手も届かぬ場所で


髪を撫でるその吐息を
時の切なさに重ね合わせ
届かなくても
全ての想いには
意味があることを知る

2006/09/02 (Sat)

[242] 秋の夜
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まんまるお月様
追いかけた夜

夜の庭にはたくさんの
貴方の光が落ちていたよ

僅かばかりに残った夏よ
寂しそうに笑わないで

夢の中だけでも
構わないから
君の横顔に
届く距離にいたい


過ぎ去って行く君と夏の日
思い出になんか出来なくて

もぅ夜は少し寒いよ

あとどれくらい
強くなれたら

涙を拭った手
隠さないでいられるの?

少しずつ色づく景色達
君と居た夏が
今は遠すぎて

澄んだ空に手を伸ばすよ

少しでも
星に願いが届くように

2006/09/03 (Sun)

[243] distance
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この世界
大きくなつていくもの
此処に存在る
全てのものなのです

小さな窓からでもいい
私を見て欲しいのです

あの虹の
七色を数える者
今、出来る
全てになるように


意味のないことなんて
何一つないのなら
躊躇うこともない
そのままに生きればいいのです


この躰から
解き放たれた全て
信じられるのは感覚

曖昧な評価は要らない
愛想笑いの日々も要らない
嗚呼
距離も要らない
ぃやよ!

何を感じ、
何を求め合うのでせう

目と目が合つて
手と手が触れて

それでも重ね合うのは
躰ばかり

嗚呼
やつと重ねる意味を知つたわ
君がくれた確かなもの


寂しさの固まり
愛しさの見返り
優しさは見積もり
馬鹿は早くおやすみ


この先は偽りなのですか…?

ベルを鳴らすのは誰
君以外はお断りなので
手を見せてください
声を聴かせてください


『興味が在りません
だうぞ
お帰りください

躰の距離を
縮めたいのなら
他を当たつてください

当方生憎
縮める距離など
ないのです』

2007/07/08 (Sun)

[244] ばいばぃ。
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あの日の空によく似てるねって隣に話しかけて

私はまだぬくもりを忘れられないで

初めて泣いたあの夜大きな手が私の髪に触れて

私はただ愛しさを抑えることしかできなかった

空の色涙で滲んで解らなくなった

愛しい大きな手ふり払った
ばぃばい

素直になれないあたしだから

涙で見えなくなるよ
ばぃばい

さよならが言えなかった
だから
ばいばぃ

追いかけてくる君に
気付いたけど

くすんだ空だったよ
ばいばぃ。

素直じゃないよ
大好きだよ

振りかえれないよ
手も振れないよ
だけど


あなたを愛してるよ

ばいばぃ。。

2007/01/28 (Sun)

[245] close〜.
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目を閉じ耳を口を塞ぎ
手に入れたものは全て儚くて脆かった

この躰を空に放り投げたら私はいつしかうずくまる事を覚えた

その涙すら拭う事が出来ないこの距離に
私は何を託せばいいの?
届かない手を空に掲げたらもっと遠くに感じてすぐにやめた

全てから目を背けた

唇からこぼれる言葉も
大きな背中も
眼鏡越しのそのまつげも

…触れてるのは
もぅ私じゃなぃの…

2007/01/29 (Mon)

[246] 果て
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この罪の果ては
涙と制裁の嵐だろうとも

あたしを望んでくれるのならば
微笑んで罪を犯すよ


『待ってなんてられない』
君を好きなあたしの今は過ぎていく


一度沈めた気持ちを
絶対に解き放つな

今はまだ
君のそばにいられる

『毒を食らわば皿まで』


あたしが君から
離れるときは

あたしを大切だった
思ってくれますか

あたしの冷たい手のひらを
あなたは握ってくれますか


許してくれなくてもいい

『さよならできない
あたしを叱って』



過ちの中にでも
明日を見ることができるのなら

繰り返す
あなたのとなりで

この罪の果ては
涙と制裁の嵐だろうとも

あたしを望んでくれるのならば
微笑んで罪を犯すよ


『待ってなんてられない』
だってこうしてる間も
君を好きなあたしの今は過ぎてく

2009/06/21 (Sun)

[247] お幸せに
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あの雲に手が届くころには


あなたは他の誰かと
あたしを忘れて笑ってるの



お幸せに
お幸せに





人の幸せは
止められない




くやしさや
はがゆさ






少しずつ
眠くなる



ぬくもりが
忘れられない





白い粒で
あたしは眠る





お幸せに





せめてお願い
あたしの見えない世界で

2009/07/05 (Sun)

[248] 流し込んで
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流し込んでいく





抱かれている瞬間だけが




しあわせ








気持ちも涙も




あたし

飲み込んで




流し込んで








流し込んで







ぼやけて






見えない



2009/07/06 (Mon)

[249] 届かない
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あたしの番号だけ


鳴らないあなたのケータイ







あたし叫んでるのに






届いてないんだね






あなたが笑ってる瞬間



あたしも笑っていたいのに





笑えないくらい


遠い




遠い



届かない

2009/07/06 (Mon)
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